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この株式市場ー反転とさらなる低迷の可能性について

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(7)

(今日は少し時事風に株安状況にアプローチしてみます…)

(1)反転の鍵を握る米金利の行方は?

世界同時株安の直接的な主因となったが金利上昇だっとすれば、株価が下落から回復するのも、この金利が鍵を握っていると考えるのは当たり前のことでしょう。

ところで短期金利を別とすれば、このブログで金利上昇というとき、二つの金利が対象となっています。
一つは政府による誘導金利としてのFF(フェデラル・ファンド)金利(レートともいう)。
そして、もう一つが10年もの国債の利回りのことで、一般的に長期金利といえばこのことです。

で、アメリカは昨年4月からFF金利を十数回に渡って上げてきて、この5月にはついに5%になったわけですが、そこまでは長期金利もFF金利に誘導されるかたちで上昇してきました。

そのあたりのことはシリーズ前回の「世界同時株安を決定づけたワシントンG7以降の世界へ」で見てきたとおりですが、金利は5月上旬に5.2%に到達する一歩手前で反落し、その後、5.0-5.2%間で推移していました。
それが数日前までの状況です。
下のグラフで今日までの状況を見てみます。
米国債

ここ数日はその5.0%のサポート・ラインをもさらに下抜けようとしています。

これはいったい何が起きているのでしょうか?

この金利の反落は日本ではどうなっているのかも見てみます。
日本国債

ここ日本でもやはり金利は下落していることが確認できます。(グラフは債券の価格を縦にとっているので米国のグラフと上下反対になります)

(2)この金利下落は株価上昇につながるだろうか?

金利の上昇が株安をもたらしたというなら、では、この間の金利下落は株価上昇につながる、あるいはつながらないでも株価が下げ止まる環境ができつつあると考えていいのでしょうか。


下のグラフはこの1年間の日経平均週足と出来高のチャートですが、出来高は依然として低い水準にあります。昨年9月頃から今年2月頃までを下回る出来高といってよいでしょう。
日経平均

つまり株式市場から流出した資金はまだ戻っていないことが分かります。

そして先ほど見た長期金利のチャートは下落(つまり債券価格は上昇)していたので、債券が買われていることを示しています。

この株式市場からの資金流出と債券市場の高騰とを合わせてみるならば、どうやら株式市場から流出したマネーが債券市場に流れていることが読み取れそうです。

つまり、金利が下落は債券が買われている結果なのでした。

とすれば、この金利下落はこの間の金利上昇のたんなる反転としての下落ではなく、資金のシフトとしての結果である以上、そのことからただちに株高がもたらされることはあまり期待できないでしょう。

ただ、こうした状況がもう少し進めば当然、株式市場へのゆり戻しがくるだろうとは思います。

(3)株式市場反転の契機とは?

今、日経平均225種の予想PERは17.45(6/13時点)です。この益回りに直すと5.7%です。
そして米長期金利は4.9%まで下げています。
為替取引にかかるリスク、手数料や株式投資のリスクを無視すれば、すでに株式に投資した方が有利な条件となっています。

「5.7%-4.9%」の差が大きくならばなるほど、株式市場の優位性が高まることはいうまでもないでしょう。

と、ここだけ見れば、期待も出てくるのですが、ここでは二つのことを厳しく見ておく必要があるかと思われます。


(4)さらなる株式市場低迷という可能性も

その一つは株式市場のリスクについてです。
新興国から先進国までを襲った、この間の暴落に近い下落で株式はリスクの大きい市場であることを投資家は必要以上に意識しています。まだ下げ止まったという安心感が出てこない限り、このリスク意識は株価をあるべき価値以下に押し下げるように働くだけでなく、PERそのものを低下させる可能性もなくもありません。
東京市場ではすでにその傾向が少し出ているかもしれません。

また先日、このブログ記事「世界同時株安とPERの関係」の中で「具体的には、それは①世界的動向、②世界が日本を見る目という二つの要素からなると思われます…」と書きましたが、その②に関わって、村上逮捕に続き、福井日銀総裁がその村上ファンドに関わっていたという問題までが現われ、日本市場の信頼性は揺らぎ、よりリスクの大きい市場と意識されていることでしょう。

そして第2には、米金利の上昇がさらに上昇する可能性がこの間、強まっていることがあります。
バーナンキFRB議長は、何度もインフレ懸念について警告を発するメッセージを出しています。
ここから(FF)金利のさらなる上昇が予想されます。

もし、そうなれば再び長期金利は上昇、株式市場にもう一段の下げというシナリオさえ考えられなくもありません。


ということで株価が上昇する転機を見出そうと思ってはいるのですが、どうもマイナス要因の方が大きいような気がします。

今日はここまでにしておきます。

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【後記】
今日の朝刊各紙は福井総裁の村上ファンドとの関わりを「13日、明らかになった」と驚いてみせていますが、「The New York Times」はすでに村上事件の直後には村上氏と福井総裁とも関係があったと確か、社説の中で書いていました。

米国の新聞の方が日本の新聞より日本の出来事を早く情報をつかんでいるとしたら、日本の新聞社はもうちょっとがんばって欲しいですね。

というか、日本の新聞各社はほんとうに「驚いた」のだろうか…。
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世界同時株安を決定づけたワシントンG7以降の世界へ

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(6)

■「世界的不均衡」の是正時代へ

世界同時株安が騒がれるようになったのは5月以降でした。
しかし、これより早い時期からアイスランド、ニュージーランドなどの高金利諸国で株安状況が出ていたといわれています。(ただ私は確認できませんでしたが)

しかし、やはり世界同時株安を決定づけたのは4月21日のG7ではなかったでしょうか。

ITバブル崩壊以降、過剰流動性相場(金余り状況=超低金利時代)が終わり、世界はそのつけを払わなければならない段階に来たということは何度か書いていますが、このことが開始されたのは4月21日のG7だったかのしれません。

世界同時株安について書いてあるブログはたくさんありますが、なぜかこのことについて書いてある株ブログはほとんど見なかったので以下に少し紹介しておきます。

このワシントンG7は「グローバル・インバランス(世界的不均衡)」の是正を打ち出しています。

具体的には①日米欧の構造改革と②新興市場エコノミー、特に中国為替レートの柔軟性獲得や内需拡大をうたっていますが、端的にいえば、このG7こそが5年間に渡る「過剰流動性相場の終焉」を初めて世界的レベルで打ち出したものといえるかもしれません。(註)

【註】G7は声明文で、「多額の経常収支黒字を有する新興市場エコノミー、特に中国の為替レートの一層の柔軟性が、必要な調整が進むためには望ましい」とし、また世界不均衡を是正のために、日米欧が取り組むべき経済の構造改革、及び「アジアの新興国、『特に中国』は」内需の拡大や輸出主導型成長戦略への依存度の引き下げなどと同時に、「必要な為替相場の上昇を可能にするため、為替相場の柔軟性を高めることが重要である」と記述したメモを発表しています。


こうしてG7は先述したように新興国の株式市場を直撃し、次いで世界中の株式市場に大きな下落をもたらしましたが、株式以外では為替に大きな影響が現れました。

下のチャートはユーロに対するドルの3ヶ月チャートですが、4月21日のG7以降、急速にドル安(ユーロ高)が急速に進んだことが分かります。
ユーロドル


また下のグラフはドルに対する円のチャートですが、G7以降、急速に円高(ドル安)が進んだことが分かります。(上のユーロのグラフとはドルを反対にとっているのでグラフの傾斜は反対になっています)
円ドル


つまりG7以降、ドルは各国に対してドル安となっています。
こうした動きは市場がG7の声明からドル安誘導を読み取ったからでしょうが、これについては「いや、G7側の真意はそこにはなかった」という説もあり、真意は不明ですが、ワシントンG7の声明がそのように位置づけられてしまったのは今の世界状況の中ではしかたないとも見えます。

しかし、ここでは、世界同時株安の前にドル安が生じていたこと、そしてそれよりもっと以前から長期金利が上昇しており、ちょうどワシントンG7の頃に5%を超えてしまったこと(下図参照)を踏まえるならば、ここにいたって私たちは始めて世界同時株安が

<ワシントンG7→金利上昇・ドル安→世界同時株安>

という循環の中で行われたことを了解したのであり、であるからこそ今後も含めて米金利と為替の行方が株式相場を左右する鍵となるだろうことを知ったといえるのではないでしょうか。
米金利


■大きなジレンマを抱える米国

では、当のアメリカは金利と為替に対してどのような位置にあるのかを見るために、簡単な図をつくってみました。
自分用のメモなので、おかしい点はあるかもしれませんが、そこは許してください。

【米ドルの行方】

 株安       米債券高
  ↑        ↑
①ドル高(円安)←金利上昇←インフレ抑制
  ↓
 景気低迷


 景気上昇・株高
   ↑
②ドル安(円高)←金利打ち止め←過去最大の「双子の赤字」
   ↓      
 インフレ進行 


簡単な図ですが、ここからアメリカが抱えている問題とその困難さが見てとれます。

①インフレ抑制
昨年からの住宅高騰などのインフレ傾向が出ています。
5月以降はさまざまな経済指数が出るたびに、「インフレ傾向が強まっている」、「いや沈静化しているようだ」と判断が揺れ、これに加えてバーナンキFRB新議長の判断ミスなどもあり、方向が定まっていないように見えますが、いずれにしろインフレ懸念が完全に収まったとはいえない状況にあることは確かでしょう。

インフレを抑制するためには、さらなる金利上昇が求められます。しかし、金利が上昇すれば(高利回りの米国債を買おうと、外国から資金が流入し)ドル高となり、それは株安につながり、株安となれば企業の投資活動に消費の落ち込みなどによって景気後退につながる懸念が出てきます。

②「双子の赤字」の縮小
では、金利を抑制すればいいかというと、たしかにこの方向は株式相場などの投資活動に安心感を与え、活発化させることにもつながります。

さらには米以外との金利較差縮小により、資金が流出することでドル安となり、米企業の競争力も高まり、景気は向上し、経常赤字の解消にもつながるでしょう。

実際、米経済は経常赤字は2005年に過去最大の8049億ドルとなり、米国内総生産(GDP)の6.4%にもなっただけでなく、財政赤字も過去最大となっており、いわゆる「双子の赤字」がますます進んでおり、最近はスタグフレーション(インフレと景気後退の同時進行)の再来などということもよく聞くようになっているように、もはやこれを放置しておくことが難しい状況となっています。
したがって、その対策としては金利をあまり上げず、景気を活性化する必要があります。ところが、この方向に突き進むと、①で問題にしたインフレがますます進んでしまいます。

■方向感を失くしているアメリカ

こうして今、アメリカは一方では経済成長を維持しながら、もう一方ではインフレを抑えなければならないという厳しいジレンマに立たされているのです。
アメリカがどうしてこうなったのかといえばジョージ・ブッシュ以降の減税政策やイラク戦争などの出費によって進行した「双子の赤字」をこれまで放置してきたからでしょうが、これについてはここではあまり触れる必要もないでしょう。

今、ここでは、米当局の取るべき方向がきわめて難しいことを確認しておきたいと思います。

最近、バーナンキ新議長と市場との「対話」がうまくいっていないと報じられています。

「私の判断に落ち度があった」
インフレ重視を強調した自分のテレビ発言が国債急落を招いたとして議会公聴会で。
5/24東京新聞

「米株安 バーナンキ議長と市場の呼吸合わず」(2006年5月19日 読売新聞)

「FRB議長、不用意な発言で『私のミス』」(日経新聞2006/05/28)

「NY株、FRB議長発言で急落」(日本経済新聞 2006年6月5日)

「FRB議長 『市場との対話』苦慮」(2006年6月7日 読売新聞)


ここに見られるような不信感がたびたび報じられ、グリーンスパン前議長の名前まで出されるような状況になっていますが、これはバーナンキ氏個人の資質でもなく、FRBの問題でもなく、むしろ上で見てきたようにアメリカの抱える矛盾が先鋭化していることによるのではないかと思えます。

この「矛盾の先鋭化」にとって、05年4月のグリーンスパン時代から上げ続けてきたFF金利が今年5月11日についに5%までになってしまったことは象徴的な出来事ではなかったてしょうか。

というのは前回記事「世界同時株安とPERの関係」で書いたように、5%はPER20と同等だからで、今、世界株式市場は20倍あたりを上限としつつあるからです。

では今後、米金利と株式市場はどうなるのかこそが私たち投資家にとって一番の関心事ですが、それについては次回に書ければと思います。

【後記】
たぶん次回くらいで最終回を迎えることができるのではないかと思っています。
本当は私の中では続いているのですが、シリーズとしては一度、区切って、そうした株式状況の変化に応じた投資方法について書いていきたいと思っています。


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世界同時株安とPERの関係

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(5)

当ブログでは、日々市場で起こる出来事や飛び交うさまざまな情報といった目先のこと以上に、そこから一旦遠ざかり、世界的な視野の中での日本市場という点に重きを置いた視点の下に、今後の推移を考えていきたいと思っています。
それはいわば、一本の木を見るために、まずはそこから離れて森全体を見下ろす視点を獲得するためといっていいでしょう。


前回は日本市場に占める外国人売買代金の比重が高まっていることを見てきましたが、それは結局、日本市場が世界の動向に左右される度合いが大きくなっていることを示しています。
具体的には、それは①世界的動向、②世界が日本を見る目という二つの要素からなると思われます。

②については、ライブドアから始まって、最近の村上ファンドまでの「新種の攻撃的投資家」(The New York Times June 6.2006)、あるいは逮捕まではいかないまでも灰色のインサイダー企業群などを日本市場がどう自浄していくのかが問われているのだと思います。

②の問題は、同時に新興市場が東証1部より大きく下げていることに少なからず関わっているのではないかと思えます。(もちろん新興市場の下落は基本的には過去数年間の上昇率の大きさに見合ったものであるとは思いますが)
その意味では②の問題解消は急務のことと思われます。


そして今回は①についてもう少し考えてみたいと思っています。


■PER20と世界同時株安との関係

今回の世界同時株安がどのような環境の下で起きたのかを考えてみると、ここにPER=20という数字が浮かび上がってきます。
とうのは今回の同時株安の引き金を引いたといわれるインド株の平均PERがちょうど20倍を超えたところでしたが、調べてみると日本株もPERが約20を超えたあたり、米S&PのPERも20倍程度でした。

はたしてこれは偶然なのでしょうか?

私は偶然ではないと思います。

下のグラフを見てください。
世界のPER
(ドイツ証券提供)

これは世界各国PERの過去10年間分のチャートです。
これからいえることは欧米株のPERはほぼ足並みをそろえていたが、日本株だけが大きくそれらと異なる動きをしていたことが分かります。

そして、もっとも重要なことはその日本もまた03年くらいからほとんど欧米と一致しているということです。

私は上で「日本市場が世界の動向に左右される度合いが大きくなっている」と書きましたが、そのことがこのグラフにも如実に表れています。

そして各国のPERはほぼ20倍に収斂しているように見えます。
つまり、今回の同時株安に陥った諸国のPERに一致しているのです。

今、経済のグローバル化とか世界標準といった言葉がよく使わますが、株の世界ではもっともそのことが実現されているのかもしれません。

では、どうしてPER=20なのかということについては、このブログのどこかに簡単に書かれているので、そちらを参考にしていただくとして、今、ここではPERの逆数、つまり株式益回りは現在の株価で税引後利益を手に入れたとき、何%の利回りになるかを計算したもので、いわば株式を債券の利回りに直したようなものだということを知っておいてください。(註参照)

つまり株式益回り=1/20=0.05=5%

となります。

問題を単純化していえば、もし株式益回りの方が債券の利回りより高ければ、マネーは株の方に流れ、債券利回りの方が高ければ、債券の方に流れるでしょう。*

*‥実際には経済成長率なども加味して考えなければいけませんが、これを含めて論じると問題を複雑化しますので、こうした考え方[イールドスプレッド]については、最近、いろいろ思うところもあるので、また別の機会に書きたいと思っています。


そしてこのブログを読んでいる方は知っていると思いますが、経済と金融の世界標準である米10年国債の現在の利回りが今、ちょうど5%程度なのです。

今回の世界同時株安がちょうどPERが20倍あたりで起きたこと、あるいは米10年国債の利回りと同じ5%あたりで起きたということになります。

その理由は今はおいておくことにして、ともかくここでは、株式投資においては平均株価のPER=20が03年以降の世界水準になりつつあるということはとりあえず確認しておきたいと思います。
(誤解しないでもらいたいが、これはあくまで「平均株価」においてであり、個別銘柄の話ではありませんよ)

とすれば株式市場の今後の鍵は金利動向にヒントがあるのではないかと思われます。

ということで、以下にこれまで書いてきた世界ー日本市場の大まかなスケッチにまた少し色を重ねるような感じで、米金利に焦点を合わせてみたいと思います。

【註】
ここで、PERや株式益回りに初めて接する方に、以下に簡単な解説をしておきます。
知っている方は読む必要ありません。

1株当たり利益を株価で割って100を乗じたもの(%で表示)を株式益回りといいます。

株式益回り=1株当たり利益(EPS)/株価‥‥(1)

これは現在の株価でその税引後利益を手に入れると、何%の利回りになるかを計算したもので、

例えば今、株価が1000円の株のEPSが50だったとすると、株式益回りは50/1000=0.05、つまり5%ということになります。

また、ファンダメンタルでもっとも有名な指数、株価収益率(PER)は株価を1株当たり利益で割ったものなので、

株価収益率(PER)=株価/1株当たり利益(EPS)‥‥(2)

上の例でいうと、

PER=株価/EPS=1000/50=20

ということになります。

ところで、ここで(1)式と(2)を比べてみれば分かるように、ちょうど逆さまになってます。

ということで株式益回り=1/PERという関係があります。

つまり株式益回りはPERの逆数になります。

上の例でいうと、

株式益回り5%=PER20

ということです。

(続く)

【後記】
書いている自分が面白くなくては人様が面白いはずがないという信念の下に書いていますが、今日の原稿は何日も前からあったのですが、どうもつまらなくてアップをためらっていました。
そうしているうちに、欧米諸国と日本のPER推移のグラフを、村上氏ではないですが、「たまたま見てしまい」、興奮してしまいました。

このグラフでこの文章も少しは読めるようになりそうだと、やっと思うことができました。
このシリーズはほんとにしんどくて、自分でもどこまで行けるか分かっていません。
賭けのような日々です。


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■外国人売買代金の変化から見えてくるもの

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(4)

■外国人売買代金はどう変化しているのか?

昨日は日本市場に占める「外国人」の売買代金の比率が大きくなっていることを書きましたが、今日はその絶対額がどう変化しているのかを見てみます。
ここ1ヶ月の日本市場における「外国人」の売買動向は以下のようになっています。

外国人動向  売り     買い 
4月第4週 56769  54679 
5月第1週 15442  16412 
5月第2週 62392  61561
5月第3週 66795  63198 

ここから何かが見えてきたでしょうか?

この表には売買の差引計ではなく、売りと買いの数字が出ているので、その割合が見てとれるところはいいのですが、期間が短かすぎるという欠点があります。

ということで別のデータを探してみますと、適当なのがありました。
特徴を見つけやすくするために無駄なデータを削り、グラフにしてみます。
また、それに日経平均をつけ加えた方がもっと見えてくるものがあるかもしれないので、それも加えてみます。それが下のものです。
(青線:売買代金、ピンク線:日経平均)
外国人売買代金

ただこれだけだと売買代金は月ごとの変化が大きすぎて、大きな動きが逆に見えにくいので、4週移動平均線を引いてみました。それが黒太線です。

するといろいろなことがここから見えてきます。

黒太線を見てください。外国人は日本株が上昇の勢いにある05年前半をトレンドに乗せて買っていましたが、面白いことに8月をピークに買いを減らしていきます。
彼らにとっては9月以降のあの怒涛の上昇は理論値を越えた理不尽なものと映ったのでしょう。
彼らはその後、ライブドア・ショックの頃までずっと買いを減らしていきますが、今年2月に日経平均が底を打ったことを確認してから、再び、しかし今度は急速に買いに入ります。3月第2週から4月第1週までの急速な売買代金の増大に注目したいと思います。

そして今度は(青線を見てください)日経平均が4月第1週でピークをつけたその時、外国人の買いもまたピークをつけますが、驚くべきなのはその翌週には彼らは大きく一転して、この一年間で最大の売りを演じていることです。
そして5月第3週まで、各週ごとのプラスマイナスはあるものの、移動平均線が物語っているように全体的には買いは大きく減少し、4月後半からは 売りの方が勝っているようです。

私自身も今、このグラフを始めて目にするので、(たぶんこのグラフは今まで誰も見たことはないと思うけれど)きちんとした分析ができるわけではないですが、とりあえずグラフから見えてくるいくつかことを以下にまとめてみます。

①05年の「外国人」は極めてオードドックスな投資方法をとっていると推測できる。
業績分析に加え、おそらくはPER,PBRなどの指数も使って「割安・割高」を売買判断していたと思われる。

②「外国人」の徹底したリスク管理には学ぶところが大きい。
具体的には05年1月後半の株価のピークの直後、また一度は底をつけて反転したと思われた3月第1週に株価が下げたときも、すばやく大きく売り越していること。
そして上でも述べた4月第1週のピークの直後に見事としかいいようなない売りを見せていること。

③05年の「外国人」と今年に入ってからの「外国人」とは質が違っているように見えること。
その理由は、昨年と今年以降とのボラティリティの大きさの差がまず挙げられる。

05年においても週ごとに売りと買いが頻繁に交互する傾向が見られるが、その幅はほぼ4000億円程度に収まっていた。
しかし今年1月以降は6000億、時には1兆円の幅にまで拡大されている。

これは投資資金がより短期で運営されてきていることを示しているように思える。
長期の機関投資家やヘッジファンドから短期のものへとシフトが起きているのかもしれない。
資金のすばやい動きについては3月後半からの移動平均線がつくる急角度によっても示されている。

④これがもっとも大事なことだが、4月第1週から「外国人」の日本市場に対するスタンスは明らかに大きく変化したこと。

移動平均線は4月第1週からマイナスのトレンドに転じ、売買代金の4週平均は5月以降、マイナス域に入っている。
そして4月以降、売買代金の4000億円の 売り越しがすでに2度あったが、こうした大きな売り越しは過去1年間で1度しかなかったものである。

以上、外国人の売買代金の変化から見えてきたもの、これが昨日、ここで書いた日本市場の「変調」をよく表しているかと思う。
(続く)


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■世界の中の日本市場

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(3)

■高まる日本の中の「世界」の比率

今、東京市場の売買代金に占める外国人の割合は徐々に高まっています。
昨年1年間の平均でいうとが45.1%が「外国人」の割合でした。

もっと以前はどうかというと、これは適当な資料がなかったので、株式保有主体別比率でいうと、2002年が18.3%、1970年はわずかに4.9%だったのですから「外国人」の日本市場に占める比重が大きくなっていることがよく分かります。

そして最近はどうかというと5月第2週では何と全体の57.9%を占めています。
つまり東京市場の半分以上の資金は外国からのものだということです。

外国人からすれば、東京市場には東証やジャスダックの売買システムの不備やライブドアを初めとした企業の未成熟さなど不透明なものが多すぎると見えるでしょう。つまり「日本的特殊性」が支配的だと。

しかし、その実態はすでにグローバル・スタンダード(世界標準)に少なくとも半分(57.9%)ほどはなっているといっていいでしょう。

それは具体的にはどういうことなのか?

■グローバル・スタンダードの波が

たとえとしてPERのことをいえば、いまでこそ銘柄選択にPER(株価収益率)はごく一般的な投資尺度となっていますが、この指標は19080年代にアメリカから持ち込まれ、その後、一般的になったといわれています。
それまで日本人投資家にとっては無関係であっても一定程度の資金がその指標にしたがって動けば、日本の投資家も企業もそれに従うしかありません。

そして今は資金の半分以上が外国人が占めているとすれば、彼らが信条とする投資理念が大きな資金を動かすのであり、私たち日本人もいやおう無くその波に飲み込まれる他ないのです。それがいいことであれ、悪いことであれ、です。

もっと最近の例を挙げましょう。
04年頃から注目され始めたROE,ROAについてですが、それ以前の日本企業はこの指標には大方無関心であったため、欧米と比較すると日本の数字はかなり低いものでしたが、外国人投資家がそれに注目するということが知られるようになり、輸出関連企業など始まり、今では多くの企業が無視できないものとなっています。

また昨年からの増配ブーム、これは2004年のソトー、ユシロなどの敵対的買収防衛策から始まったかもしれませんが、昨今のブームは外国人投資家からの要求に応えるためといった感があります。
関連記事①
関連記事②

以上に見たきたように、日本市場はもはや外国人投資家を無視して成り立たず、すでにその影響は株価を動かす要因となっているところからも明らかでしょう。

ところが、その頼みの「外国人」の売買代金にある変調が起きています。
この「変調」とは具体的にどういうものであり、それは日本市場にとってどのような意味を持つのか、それは次回に。


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今回の株安を“内部”から見る目を!

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(2)

今日はちょっと寄り道します。

昨日、ここに書いたことはもちろん私だけがいっていることではありせんが、ここまでくれば大方の共通認識となっているものと思っていましたが、そうではないようです。

それはひとえに「世界的な過剰流動性相場の終焉」を認識しているかどうかに関わっています。

この間の株価急落の理由を多くの人たちは「米国株が下げたから」、「新興国の市場が暴落したから」、あるいは「ヘッジファンドが売りに入っているから」と説明しています。
これらのことは決して間違いではないでしょう。
しかしこれらは問題の根っこではなく、同じところから発している枝葉のようなものではないでしょうか。
今回の事態は「連れ安」などという安易な考え方では説明できないからです。

中でもデイトレーダーの人たちに根強く支持されていると思われるのはヘッジファンド説でしょう。
理解に苦しむような動きが出ると、かならずこのヘッジファンド説が飛び交いますが、ここにはヘッジファンドを私たちの世界とは別の裏社会的な存在と考え、その神秘性によって問題をやり過ごそうという安易さがあるといえないでしょうか。

ヘッジファンドの神話性についての話はおいておくとして、今、出回っている説はヘッジファンドは5月決算が多く、そのために売りが出ているというものです。

もしそうなら今回の急落は季節性のものだということになります。
この4~5月の季節的な下げについては私自身も以前、このブログに書いたこともありますが、そうした要因はたしかにあったと思います。しかし、もしそうならこの下げは1年の中の一つのサイクルに過ぎないといっているのに等しく、それはもっと深いところで起きている大きな潮流の変化を見過ごすことになるでしょう。

「大きな潮流の変化」とは、いうまでもなく昨日ここで書いた「世界的な過剰流動性相場の終焉」のことです。

デイトレーダーなど短期派の人たちの中にはそんな遠いところの話なんて関係ねーよというかもしれません。

ただ最近、まだ漠然となですが、この「大きな潮流の変化」はデイトレーダーたちにも大きな影響を与えているではないかと思っています。
それについてはいずれ別稿でいずれ書こうと思っていますが。

少なくとも今、私が思うのは、この変動期を「ヘッジファンド」といった“他者”によってすますことではなく、一見、外部に見える「世界」や「米国」や「新興国」などを我がこととして、つまり“内部”として引き受けることによって見えてくるものがあるのではないかということです。
あまり自信はないけれど、まあ少しづつ考えていきたいと思っています。



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世界同時株安と各国市場のグローバル化について(1)

■この間の株式急落の本質は何か?

今、世界の投資的マネーに何が起きているのかを簡単にいえば、次の3点のまとめられるでしょう。

①世界的な過剰流動性相場の終焉
②米国のインフレ懸念
③日本の金融緩和解除

先日の世界同時株安、とりわけ新興国(アジア、中東、東欧、南米諸国)でのトリプル安、商品市場の下落、米金利の継続可能性、日本の金利上昇の可能性など今、金融の世界で起きているこうしたもろもろのことは以上の3つで説明することができます。
それゆえ、今後を見極める上でもこのことをしっかりと認識しておきたいと思います。

中でも①の「世界的な過剰流動性相場の終焉」によって投資家は今後、厳しい局面を迫られる可能性があります。
今後の金融的世界をスケッチしようとすれば、この過剰流動性相場の終焉ということこそがラフ・スケッチを構成するはずです。
つまりこれまでのように低金利の下でだぶついていた資金が諸相場を潤していたことから来ていたユーフォリア(多幸症)的現象は影をひそめる局面にあるということです。

また①、②はともに金利上昇を意味し、これもまた株などの投資にとっては厳しさとなって現われるでしょう。

以上のことを念頭に入れておいて上でいくつかの観点から見ていきたいと思います。


■世界の中の新興国

今回の世界株安について、その震源地は新興国、とりわけインドが中心にあるのではないかといわれています。

たしかにインド、ドバイ、ロシアなどではこの数年間、平均株価は急騰していたので、その反動がきたとまずはいえるかもしれません。
では、この下落は、2000年からの日本のITバブル崩壊時の暴落や1990年のバブル崩壊時の暴落と同じようなものなのでしょうか。

インド株の03年から06年の3年間における平均株価(SENSEX指数)を見てみると、約3倍に急騰しています。
また新興国の平均株価(MSCIエマージング・マーケット・インデックス)を見てみると02年当初から06年当初までの4年間で約3倍に急騰していました。

この意味では株価は加熱気味であったことは確かでしょう。
しかし、PER(株価収益率)はようやく20倍になったところでした。
新興国のPERは一般的にはもっと低いので、これを持って割高といえるでしょうか。
インド株(BSE National 100 Index)の05年春~夏のPERは13~15倍程度だったので、20倍は高いと思うかもしれませんが、過去の平均値が21.8倍だったことを見れば20倍とおいう数字は決して無理なものではないといえるのではないでしょうか。
景気上昇→株価急騰→過熱相場という点では、日本の1990年や2000年のバブル崩壊を連想させますが、PERで見る限りではそこにはバブルの要素はありません。
(私は新興国の事情に詳しいわけではないので、外れるかもしれませんが、以上のことから、今回の下落は階段の踊り場のような「調整」のようなものとなるのではないでしょうか。)

いくつかの例外は別として、今や一国の市場が一国の中だけで完結していることはありません。
新興国には先進国からの資金が流入し、PER14前後の株価をわずか1年で20倍まで上げてしまうことは十分にあり得ることです。
したがって、これからの投資は国内事情だけを見ていれば済む問題ではなくなっているように思えます。

次回は日本市場について考えてみたいと思っています。


【後記】
ブログ村ランキングが30位内、人気ランキングが100位以内に入っていました。
ひぇー、です。
世界同時株安より驚愕です。(嘘)

前にもそんなことが一度ありましたが、少しサボったらあっという間に奈落へ…。
その方が恐いのであまり図に乗せないでください。
こいつ(←風月)はすぐ調子に乗るので。

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今、株状況に何が起きているのか?(補遺)

昨日、コメント欄で@@@さんの質問に触れるかたちで書いたように、投資マネーは債権に向っているようですが、それがどのように動いているのかを見てみましょう。

まずは米10年国債から。
米国債

このグラフは利回りを縦軸にとっているので、5月11日あたりからの下げは、債券価格では上昇していることになります。
つまり債券が買われているということです。

次に日本の新発10年国債の動きを見てみます。
国債

このグラフは利回りを上下逆にとっているので上昇は債券価格の上昇を意味します。
価格は5月11日あたりを境に上昇に転じています。
(日経平均も5月10日の16862円をピークとして翌11日から下落が始まります)

つまり債券が買われていることを示しています。
利回りは5月10日には2.0まで上昇しましたが、現在は1.8を割るところまで下げています。

残念ながら、このチャートだけからはそれだけの資金が流入しているのかは分かりませんが、株でいえばダウ市場の今年1月から5月上旬にかけて流入した資金の約半分近くがこのこの2週間で流出していったのではないでしょうか。

株と債券はほぼ連動しています。(もちろん常にということではありません)

株と債券の利回りを比較してみると、
比較

(これは米国株と利回りと比較チャートです。日本株ではそうしたチャートが見られなかったので)

株が下落すると債券は上昇します。
それが続くと株は割安となり、逆に債券は割高になるために、株が買われ、債券は売られることになります。
今日の(ほんのちょっとの)上げは、こうしたテクニカルな上昇だったのか、それとも底入れだったのか?

騰落レシオからすると、底入れが近づいていることは確かなような気がします。

でも今はまだ買い出動には早すぎるのでは。

今するべきことは底入れを確認することだと思います。
そしてそれまではキャッシュ比率を高めておくことです。

【参考】

最終利回り(%)
=100×{表面利率+(100円ー購入価格))/償還期間(年)}/購入価格


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