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Author:株鳥風月
2003年より株式投資を始める。
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(続)「Z指数」は投資に使えるかを検証!

■Z指数3.0未満はどういう結果になるか?

昨日は、Z指数の過去2年間の投資パフォーマンスについて私の手持ちデータで検証してみた。

今日はもう一つ、見てみる。
昨日は04年3月に私が選んだ4社のデータを見たが、実は銘柄選択の過程でいくつかの企業はZ指数が3.0に満たなかったため、買い候補から外れて外れていた。
その中の一つが電響社。

Z4



電響社についてはZ指数が2.9だったため候補から外れたが、この企業には関心を持っていたので、04年12月になってまたZ指数を計算してみたところ今度は3.7となり、買い候補となった。

ここで調べてみたいのは、指数が2.9だった時と3.7になった時とでは、株価はどう違っていたかということである。

これをチャートで確認してみると、


もし04.3にZ指数が2.9でも銘柄にほれて電響社を買っていたとすると、04年4月から5月にかけての大幅な下落にぶつかり損切りを余儀なくされていただろう。

一方、04年12月の銘柄判断でGOサインを得て、05年1月から買いに入ったとすれば、その後、3月くらいまでのボックスを経て、その後は大幅に上昇している。

これは、やはりZ指数が3.0以下では買ってはいけないという一つの証明になるのだろうか?
たったの一例では何ともいえないが、気になるところではある。

そこでもう一つのデータを見てみる。
それは、Z指数が3.0未満のデータを、一つだけだが持っているので、それについて見てみることは、もしかすると3・0以上のものと、3.0未満のものとの“違い”を明確にしてくれるかもしれないからだ。

電響社以外で、Z指数が3.0以下のため買い候補を見送ったものはアマダであった。

Z5



この日経平均との比較はこうなった。


このチャートを見ると、昨日見た3.0以上のものに比べて少し頼りなさそうな感じはするものの、一応、日経平均以上のパフォーマンスを上げているので、このままでは比較にならない。

したがって比較したい銘柄の株価変化を数値化して比較するほかないだろう。

■Z指数に応じたパフォーマンスを数字で表すと

Z6



表は2004年4月4日の株価、そこから2006年2月27日までの中での最高値、そして2006年2月27日株価を表示してある。

これを見る限りではアトムリビンの2月27日までのパフォーマンスだけが日経平均より劣っているだけで、後のものはすべて日経平均を上回っている。

問題はZ指数が3.0未満のもののパフォーマンスは3.0以上のものに比較して劣っていたかどうかであるが、たしかにアマダについてはアトムリビンを除けば他の3銘柄より少し劣っているかもしれない。(しかし、現在まで保有したとすればそれほど悪い成績ではない)
また、電響社については決して悪くないし、3.0以上の銘柄と比較しても悪くない。
(これは電響社がその途中で3.0以上になったことを考慮すれば問題はなくなってしまうが)

また一番、Z指数の値が高かったソフト99はどんなパフォーマンスを上げるだろうかと期待していたが、結果はそれほどのものではなかった。

■とりあえずの結論

以上の調査はサンプル数が少なく、そこから何らかの結論を引き出すことは無謀といえるだろう。

ということを踏まえてあえて、結論らしきものをいってしまえば、次のようになるだろうか。

・Z指数と株主資本比率とを組み合わせた投資法はどうやら日経平均以上の成績を収める可能性が大きい。

・今回のサンプルの中には含まれなていないZ指数の小さい数字の企業がどうなるなるかは分からないが、2.4以上のものの間ではとりわけて結果に相違が出なかった。

・逆にZ指数が3.0よりずっと大きくても、そのことはパフォーマンスに結びつかない可能性がある。

私の数少ないサンプルではこんな結果がでましたが、皆さんもぜひやってみてください。
そして結果が出れば、このブログで公開していただければ、とても有益なデータになるのではないかと思います。

(もちろん暇のある方なら過去のデータを遡ることで、より大規模なサンプルを集めることはできますが…)


【後記】
Z指数、どうだったでしょうか?

先日、東京市場が今後、どうなるかを知るために過去を調べるのがいいと思い、日経平均のチャートを過去15年間分を重ねたものを作りました。
それをこのブログでアップしようと思ったのですが、①画像のアップロードの仕方が分からない、②officeについているペイント(ビットマップ形式)ではアップできない、③フリーの画像ソフトを2、3ダウンロードしてしたけれど使いこなせない…などで手間がかかり、ようやく画像のアップができたのが昨日。
ところが、その間に日経平均チャートがどこかに紛失してしまいました。
検索しても出てこないで、ほとほと途方にくれています…。

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2月27日市況

日経平均ジャスダックともにわずかに上昇し、25日移動平均線の上に乗せました。

日経平均でいえば、昨日から0.57%の上げでしかないですが、この上げが明日、完全に25日移動平均線の上に乗せれば次のステップに進むのではないでしょうか。

25日移動平均線に乗せるといえば、1月27日を思い出します。
この日、日経平均は移動平均線を超えて大陽線をつけたので、大いに期待されたのですが、この上昇は2週間足らずで終わってしまいました。

では、今回の(明日、上昇したとしての話ですが)上昇はそれとどかが違うのかといえば、一番期待させるのは、2月20日の底値が1月18日の底(12月16日の底を加えてもいいが)とダブルボトム(あるいはトリプルボトム)をつくっていることです。

つまり市場は2度、あるいは3度、下値を確かめた上で、相当なエネルギーが蓄積されているのではないかと思われます。

といって、もしそれを抜けたとしても、次には2月6日の16777円が次の上値抵抗線として待ち構えているのですが…。

ジャスダックについては日経平均とほぼ同じ。

マザーズ、ヘラクレスについてはまだ25日移動平均線に届いていません。


【後記】
今の「調整」相場ではデイトレード、あるいはスイング、そうでないなら長期投資とスタンスしかないのでは。

短期・中期は苦しい。
なぜならそれを支えるトレンドが形成されてないのだから。

こうした場合の態度は二つある。
一つはトレンドがしっかりするまで待つこと。
つまり自分の得意なかたちになるまでは手を出さないということ。

もう一つはトレードのスタイルを変えること。

どちらが優れた態度かといえば、後者であると思う。

でも私は今、この後者のこと、つまりこれまでのトレードを変えることに大いに関心がある。

そして今日、その具体的な方法についてようやく一つのかたちが見えてきたような気がする。

それはテクニカル重視のスイングで、しかもその準備に2週間以上かかるかもしれない。
それと今までと一番違うといえば、今までは一度に30銘柄もトレードしていたが、今度は基本的に1銘柄だということ。まるでデイ・トレードのように。

と、何の実績もないのに、そんなことをここでぐだぐだ書いても仕方ないので、この話はこれでお終いにしよう。

「Z指数」は投資に使えるかを検証!

■アルトマンの「Z指数」とは?

今、アメリカでE.アルトマンが考案した「Z指数」のことが評判になっているという。
それは昨年の航空破綻をことごとく的中させたからだ。

そして今、市場関係者の注目を集めているはアルトマンが、GMの倒産確率は「1年以内に15%、5年以内に50%」と予測しているからで、先日のアルトマン氏の講演会には多数の投資機関関係者が駆けつけたようだ。

では、このZ指数(z-score)とはどんなものか
それは、以下のたった一行の式で示される。

 Z=1.2*(運転資本/資産合計)+1.4*(利益剰余金/資産合計)+3.3*(営業利益/資産合計)+0.6*(株式時価総額/負債合計)+1.0*(売上高/資産合計)


どうして、こういう式ができたのかについていろいろ調べてみたが、その詳細は分からなかったが、少なくてもアルトマンは100ほどの企業を倒産グループと非倒産グループに分け、その統計的な分析からこの数式を得たようだ。

そして数式の値によって以下のように判断される。

Zが3.0より大きい…安全。
Zが2.7と2.99との間…警戒が必要。
Zが1.8と2.7との間…2年以内に破産する可能性あり。
Zが1.8未満…破産の確立がかなり高い。


アルトマン指数は企業が破産する可能性を予測するものだったが、これを投資に利用することを考えた人がいる。


■Z指数を投資法に使った「ふじまる式投資法」

それはこの本

この本はアルトマン指数を使った投資法とPERを使った投資法を紹介しているが、前者については、

①株主資本比率が75%以上(株主資本/資産合計)
②Z指数が3.0以上であること

を投資の対象としている。


もともとアルトマン指数は倒産する確率を求めるもの。またふじまる氏がもう一つの条件としている「株主資本比率が75%以上」というのも、やはり倒産しにくい確率を示している。

つまり、上の条件は「倒産する確率が非常に少ない企業」を判定するのには優れた条件とは思うが、これがなぜ投資銘柄を選択するのに使われるのか私にはよく分からない。
分からないけれど、本に出ている実績は大変すばらしいものだった。

それなので私も興味を持って、この条件に合う企業をいくつか探してみた。
これは2004年の3月のことである。

その時のデータがあるので、約2年経った今、それらの企業の株価がどうなったのかを検証するのは面白いし、有益であろうと考えたので、以下にその結果を公開しよう。


■実際の投資パフォーマンス

私が見つけた企業は
ソフト99
日本化学産業
タナベ経営
アトムリビン

の4社。
04.3月時点でのZ指数の計算式を以下に示そう。

Z指数


今度はこの4社がこの2年間で日経平均株価と比較してどれほどのパフォーマンスを上げたかをまずは目で見てみよう。

ソフト99 
 
日本化学産業 

タナベ経営

アトムリビン

(赤いチャートは日経平均)

これだけを見ても、4社が日経平均より株価を上げていることは見てとれるだろう。
(続く)




今後の展望について

22日、政府は月例経済報告で景気の基調判断を1月の「緩やかに回復」から「回復している」に上方修正した。
景気の回復は今やバブル景気、いざなぎ景気の拡張期間をも抜こうとしている。

「回復は最低でも一年、長ければ3年は続くだろう」(日本総合研究所湯元調査部長)

「今後2年間は雇用拡大が続くとみている。息の長い景気回復を支えるだろう」(大和総研原田チーフエコノミスト)
といった声も出ている。

こうしたところを見てもファンダメンタルには何の問題はない。
よって東京市場の上昇トレンドに変化はないと考えていいと思う。

とすれば今の保ち合い状態は「調整」ということになる。
問題はいつ、どのようにそこを抜け出すのかということになる。

この先、株価がどうなるのかということについては、22~23日の日経平均株価の動きが一つのヒントを与えてくれているように見える。

まず22日の動き。

午前中、株価は15800円台から始まり、一時は15900円台まで上げたものの、すぐに下げ始め、15762円にまで下げて終えた。

問題はその午後だ。

午前の勢いのまま、後場寄り後、15679円まで下げてしまった株価はここから一気に反転に入り、一時的とはいえ、15900円まで買われた。
この上昇は中東勢からの大口の買いが入ったためといわれる。

ここには相も変わらず外国人に左右される東京市場のもろさが露呈してしまった感があるが、ここでは15700あたりで買いが入ったという点を記憶しておきたい。

これは日経225の予想PERが21.7あたりを指す。
外国人はそのあたりまでは「買い!」だと判断しているようだ。

したがって、これからも乱高下があるだろうが、その際、15700円くらいが下限として意識されるだろう。
それはまた75日移動平均線が支持線として機能していることをも意味しているのだが。


テクニカル的にはこの日の終値は9、10、14、15、17日の高値でつくる抵抗線をわずかに抜けたかたちで終わっている。

そして23日。
この日の始値=安値は75日移動平均線に沿うようになかたちの、20日からの安値がつくる支持線を切り上げながら延長し、高値は22日に突き抜けた抵抗線を確実なものにした。

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PERなどの指標を考える(最終回)

■子が子なら母親も…EV/EBITDA倍率

そう、つまりPERをある家庭に喩えれば、この家では子も問題なら母親も問題あり。父親なんているんだかいないんだか分からないくらい存在感が薄くて、家族にその存在を思い出させることといったら、年に1か2度のちゃぶ台返しくらいといった、まさに家庭崩壊状態なんですが、世の中には奇特な人がいて、さきほどのことでいえば、「子が悪いというなら、その子の長所(現預金)と欠点(有利子負債)もきちんと見つめることで問題を解決しましょう」といってくれるコンサルタントがいるんですね。

このコンサルタントにまたお願いしましょう。

で、今度の問題は、母、いや分母です。

「かっ、子が子なら母親もだ!」

って、お父さん、あんたの子と妻でしょうが!

っていうか、あんた、分数の中に自分がないからって、何度も出番増やそうとしないでね。


で、問題に戻ると、分母である当期純利益に問題がありそうです。

企業の売上から売上原価、販売費、一般管理費を差し引いたものが営業利益。
これに営業外損益を加減して算出される利益が経常利益。
そしてこれに特別損益並びに税を加味することによって得られたものが当期純利益。
これは『会社四季報』を読むためにも最低限、知っておきたい業績分析の基本ですね。

当期純利益は最終的な利益であるわけですが、売上から始まって、ここまで来る間にいろいろな数値を加えることによって、企業本来の力を示すもの、つまり売上によって得た利益が見えにくくなってしまっています。

日本では経常利益が業績の中心的な位置を占めているので、「営業外損益」を利用した数字操作が行われているようです。

例えば売上が伸びず、したがって経常利益も当然、前年より落ちている場合、このままでいれば当期純利益も減り、EPSも小さくなるので、株価は下がり、時価総額は小さくなってしまうでしょう。

そのため、土地や建物を売却するなどして経常利益を膨らませるというようなことをしていました。

こうして得られた数字は企業本来の力量を示すものではないにも関わらず、経常利益や当期純利益はよく見えてしまいます。

この問題点をクリアするには当期純利益に変わるものが欲しいところです。
となると売上か営業利益のいずれかになりますが、売上から売上にかかる諸経費を差し引いた営業利益の方が企業の力を表すのにふさわしい数字でしょう。

それに営業利益には、それ自身の数値に加えて営業利益率というものがあります。

これは営業利益の売上に対する比率を指しますが、企業の収益性を表す指数となっています。

つまり営業利益は純利益より売上に近い数字なので会社本来の力を示していると同時に、その中に企業の収益性も含まれているので、指標にはとてもすぐれた数字です。

もう一つの問題があります。
それは減価償却をどうするかという問題。
建物や機械を購入した場合、耐用年数に応じて毎年、減価償却していくわけですが、これをカウントするために分母にこれも加えてみます。
これは純利益を営業利益に代えたことによって、減価償却が消えてしまったことを、この操作で復活させるという意味合いになっていると考えていいでしょう。
以上の操作によって分母は

営業利益+減価償却費

となり、分数全体は

(時価総額+有利子負債ー現預金)÷(営業利益+減価償却費)

となります。
これを

EV/EBITDA倍率といます。

EV/EBITDA倍率=(時価総額+有利子負債ー現預金)÷(営業利益+減価償却費)

もう何だか面倒くさくなってきました?

たしかにPERと比べると、ちょっと面倒くさい感じの指標ですが、実際のところ、どのくらい役に立つのかが問題ですね。

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PERなどの指標を考える(3)

■子も子なら母親も…問題ありのPERを真っ当な道に戻す方法

2回にわたってPERについて書いていますが、これは、『株価4倍 割安成長株で儲ける収益バリュー投資術』(角山智著)という本の中のPERに変わる指標を紹介するためだったのですが、長引いて今日まで来てしまいました。

といいながら、最後にもうちょっとだけPERの補足をしておきます。

それは、本当のところ、PERって少しは役に立つんかい?という当然の疑問に答えることです。

といっても、もちろん私ごときに答えられるはずもなく、今回、答えてもらうのは『ウォール街で勝つ法則』という本を書いたジェームズ・P・オショーネシーという人です。
この本については、いつか紹介したいと思っていますが、すばらしい本なので、興味がある人はぜひ一度、本屋で見てみるといいです。6090円はちょっと高いですが…。

で、この本にはPERの有効性がデータで示されています。

【例1】
1951年12月31日に次の銘柄群に1万ドルを投資した場合、1996年にはいくらになったかという調査結果。

①大型株  約160万ドル
②全銘柄  約270万ドル
③低PER銘柄(全銘柄)  約220万ドル
④低PER銘柄(大型株)  約380万ドル
⑤高PER銘柄(全銘柄)  約55万ドル
⑥高PER銘柄(大型株)  約70万ドル

低PER銘柄の方が高PER銘柄よりパフォーマンスが優れているといることがよく分かります。
(ここで大型株が良い成績を収めているのは、それがいわゆる優良株を多く含んでいるからでしょうが、今の日本では異なる結果になるでしょう。参考:『中小型株投資のすすめ』太田忠著(日本経済新聞社出版))

【例2】
全銘柄のPERを十分位数に分けたときの各複利リターン(1951-1996年)
これは細かい数字が出ていないので詳細は分かりませんが、全銘柄をPERの低いものから高いものへと順に並べ、それを10のグループに別けます。そして各グループの年平均何%のリターン(複利)ものです。

①群  14.89
②群  16.70
③群  15.40
④群  13.60
⑤群  12.92
⑥群  11.79
⑦群  10.84
⑧群  10.34
⑨群  10.93
⑩群  10.98
全銘柄  13.23

①から⑩に向けて高PER株になりますが、①を例外とすれば、全銘柄の平均より小さいPER群は高いパフォーマンスを上げていることが分かります。
(①の悪いのは、あまりの低PER株は、いわゆるボロ株だということでしょうか)

短期投資全盛の世の中で忘れ去られたようなPERも、意外に立派な仕事をしてくれているということが証明できたところでPERについての話は終えようと思います。



■「最近の子供は…」とお嘆きのあなたに「真のPER」

昨日までPERについて見てきましたが、実はこのPERにはいろいろな問題があります。

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PERなどの指標を考える(2)

昨日はPERを世界市場や同業種など、横の関係で比較しての使い方の例を見ましたが、今日は縦の関係で見てみます。

縦の関係とは時間軸に沿った関係、つまりある企業の業績がどう推移してきたかを見ることです。

ところでPERについては今期(実績)PERと予想PERとがあります。

PERは現在の株価を前年度の確定したEPS(一株当たり利益)で割ったもの、予想PERは現在の株価を現年度の決算で出てくるだろう見通しのEPSで割ったものです。

例としてトヨタ自動車を『会社四季報』で見ると、
05.3期のEPSは…355.4
06.3期の予想EPSは…346.3

となっています。
今日の終値は6380円なので、
今期PER:17.95
予想PER:18.42

ということになります。

では、この二つの数字のうち、どちらを使えばいいのでしょう?

これは人によって違います。

株価は実績に基づいて判断すべきだと考えている投資家にとっては、すでに確定したEPSこそが信じられる数字でしょうし、株というものは将来性を織り込んだ価格なのだから予想PERこそが判断材料になり得ると考える人にとっては予想PERこそが意味を持つ指標だと思うでしょう。

私は次のように考えています。

成長がほぼ止んだ大企業などは成長性は小さいので、実績PERと予想PERはそれほど変わらないでしょう。
それに対して新興企業などは、毎年数十パーセント、中には100%以上伸びていく企業も稀ではありません。
こうした企業では投資家はその将来性を見込んで投資するので、株価は高くなり、実績EPSでPERを算出しても、ときには100倍などととても大きな数字が出てきます。

1年に数十%、あるいは2倍、3倍と成長している企業にとって前年度決算の数字はすでに過去のものでしかありませません。

こうした新興株においては予想PERを使った方が、その企業の価値をより適正に反映するように思えます。

では、ここで住友チタニウムを例にして予想PERを見てみましょう。

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PERなどの指標を考える(1)

先日(2月6日)のブログに、『株価4倍 割安成長株で儲ける収益バリュー投資術』(角山智著)について触れ、
「PER、EV/EVITDA倍率、真のPERという3つを比較したところに興味を覚えました。
もう寝る時間が来たので、これについては明日以降、また書きます。」

といいながら、10日以上が経ってしまいました。

この続きを途中まで書いたのですが、その原稿が紛失してしまい、後々になってしまいましたが、さすがに気になってきました。
ということで、この話をしたいと思います。


「割安株」という言い方があります。
これはバリュー投資で、理論的に想定できる株価より安い株のことを指します。
では、何に対して安いのかというと、資産に標準を合わせるか、収益に対して標準を合わせるかなどいろいろな考え方がありますが、ここではもっとも一般的である収益に標準を合わせた企業価値を算出する方法について考えてみます。




■PERはどのようにして使えるのか?

株価の水準を知るのに使われる指標でもっとも有名なものといえばPERでしょう。

PER(株価収益率)は次のように求められます。

PER=株価÷EPS(1株当たり利益)

EPSとは純利益を発行済株式数で割ったもので、一株が1年間にいくらの利益を生み出すかを示しています。

ではPERはいくらが適正なのでしょうか?
それについて正しい答えというものはありません。
というのはPERは時代、市場、業種、成長性などさまざまな要素によって違ってくるからです。

例えば1987年の東証一部の平均PERは一時、60倍を超えていましたが、90年には30倍にまで下げ、94年には再び60倍まで上がったかと思うと、98年にはまた30倍まで下げ…といったようにめまぐるしく変わっています。

また2月17日現在の市場別PERを見ると東証一部では22.23、東証二部では24.40、ジャスダックでは39.38というように違っています。

また業種別(1月)で見ると小売業は67.7なのに対して、海運業は11.0にすぎません。

こうしてみると適正なPER値などないのではないかと思えてきます。
しかし、すでにどこかで書いたことですが、一応の目安として

PER…20倍

を一つのめどとして見ておいていいのではないかと思います。

ただし上に見てきたように、これは個々の銘柄にそのまま適用するのは難しいでしょうが、日本の株価が加熱気味なのかどうなのか(=世界の水準より高くなっていないか、どうか)を知るためには役立つ指標といえると思います。

最近でいえば、昨年暮れから東証全銘柄の平均PERが20倍を超えたあたりから“加熱気味”という言葉が出るようになり、1月17日にはあのライドドア・ショックを迎えたわけですから、一つの判断材料になると考えられます。


■PERを使った実践例

今、上で個々の銘柄について使うことはできないといいましたが、例えば業種との関係においてとなれば使えることはあります。

今、日本株は全面安に陥っていますが、ライブドア・ショックなどものともせず上昇を続けている株、しかも誰もが知っている超有名銘柄があります。

トヨタ自動車です。

この間の下げの最大の要因は日本株は高過ぎる(=PERが高すぎる)という判断の下に外国人投資家からの売りが入っていることによるようですが、そこでも「割高」という判断がそこに入っているように、逆に「割安」と考えられるものには投資を継続、あるいは増やすという判断が出てくことはあり得ます。

その一つがトヨタ自動車なのです。
なぜか?

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■欧州株がブレイク!

投資家たるものはジョージ・ソロスやジム・ロジャースとまではいかなくても、時には世界各国に目をやり、資金がどこに向かっているのかを把握しておきたい。
できれば、そうした資金の流れに合わせてヘッジ・ファンドのように投資先を次々に変えていくのが理想的だが、兼業トレーダーとしては、なかなかそうも行かないが、知っておくことで損はないし、将来につなげていきたいと思っている。

ということで、まずは今日の「日経新聞」記事から。

「欧州株、5年ぶり高値圏

欧州主要国の株式市場が日本を上回るピッチで上昇し、ほぼ5年ぶりの高値圏にある。低金利の長期化やM&A(合併・買収)など企業活動が活発になったのを受け、個人マネーが株式市場にシフトしている。株式で運用する投資信託には過去半年間で160億ユーロ(約2兆2千億円)が流入し、株価上昇の原動力となっている」(06.2.18)
(参考:東証一部一日の売買代金が3兆円前後)

日本はこのところどうもさえないが、ファンドはもしかするとヨーロッパの方に向いているのだろうか。

まずは主要国の6ヶ月チャートを見てみよう。

イギリス FTSE100

フランス CAC40

ドイツ DAX

イタリア MIB30

●参考 日本 日経平均


たしかにチャートはどれも上昇トレンドを描いている。
実際のところ、どの程度上昇しているのか過去、6ヶ月、3ヶ月を見てみる。

 6ヶ月上昇率 3ヶ月上昇率
イギリス 10.4%   6.9%
フランス 12.9%   10.4%
ドイツ  18.4%   13.7%
イタリア 10.4%   8.8%
日本  25.7%   7.6%

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お詫びと訂正

昨日の記事「配当、もらうべきか、もらわざるべきか、それが問題だ!」の中の、

「以上の考察から、もっともパフォーマンスが良い高配当投資法は、配当をもらわずに権利確定日に売り抜けるということのようです。」

という結論部分中の「権利確定日」は、

「権利確定日前」

の間違いでした。


一字違いですが、この違いの意味は大きいので、あえて独立した記事として掲載させていただきました。
申し訳ありませんでした。

以前は権利確定日が高値となることが多かったようですが、最近は配当よりリターンを狙った投資家が増えているせいでしょうか、確定日より前に高値をつけることが多いように思います。数日前~1週間間前あたりがひとつのめどとなるかもしれません。

配当、もらうべきか、もらわざるべきか、それが問題だ!

ほとんどの企業は3月決算なので、3月末には多くの企業から配当が出されます。
これを狙って高配当の株には人気が高まり株価が高騰したりもします。

毎年、この時期の雑誌などには「高配当株特集」が組まれることからしても、高配当株の人気は高そうです。
高配当株が好きなのは何も主婦や安全志向の投資家だけに限らず、昨年あたりからはファンドなどからも人気を集めているようです。

今回、ここで私が「高配当株投資法」名づけた投資法は、すでに実践している方にとっては読む必要のないものです。
読んでもらいたいのは、高配当株特集を組んだ雑誌などを読んで配当目当ての投資をしようかと考えている人たちにぜひ読んでいただきたいと思って書きました。

今まで「高配当株」と呼んできましたが、正確には「高利回り株」のことですが、字面が長いので誤解を招くかもしれませんが、以下、「高配当株」と呼んで以下、書いていきます。

■高配当株に対する3つの態度

高配当株を前にして私たちに問われる投資法は次の3つしかありません。

①配当をもらう。株は保有し続ける。
②配当はもらうが、権利確定日の翌日(権利落ち日)に売り抜ける。
③配当をもらわず、権利確定日前の高値で売り抜ける。

以上、3つの方法のどれがもっとも効率的なのか?
少なくとも高配当株を手がける以上、その投資法が一番いい方法なのだと確信してから取り掛かりたいものです。
しかし、高配当株特集を組む雑誌にも、配当について説明のあるサイト・ブログのどれを見ても、上の3つの方法に触れてさえいないものが、ほとんどで、ましてどの投資法がもっとも有利なのかについて書かれているものは皆無に等しいでしょう。

と、いつまで文句をいってみても始まらないので、さっそく考えてみましょう。

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小説『笑う招き猫』を読んで笑ってる場合ではない

面白い小説を今、読み終えた。
何か面白いものないかと探しているあなた、この小説でも読みなさい。
どんな話かって?
しょうがないなあ、じゃあ簡単に教えます。ってちょっとだけですよ…

駆け出しの女漫才コンビがやりたい放題!
しゃべって泣いて笑って、ついには唄まで歌いだす…

どう? だいたいのイメージ、つかめました?

実は、これ腰巻のコピーをそのまま書き写しただけですが…。

でも、よく書かれていて、ほんとにそのとおりで、これ以上、つけ加えることがないくらいです。

で、何が面白いかというと、アカコとヒトミという二人が漫才師になろうとお笑いの世界に出ていくところを面白く、ときにはちょっぴりほろりとさせるような話なんですが(何だか長いだけで、さっきの本の腰巻より要領悪いですね)、読み終わるころには、すっかりこのふたりのコンビのファンになってしまっているでしょう。

別に目新しいことも、変わった趣向もあるわけでもないのに、なぜかいいんですよね、これが。
笑って、泣けるっていう言い方ってあまりにも陳腐ですが、でもこんな言葉しか思いつかないほど、読者をおばかにしてしまう小説です。


今、少し分かりかけてきたんですが、この小説の良さは小説の良さではなく、主役二人の関係がいいんです。この二人の関係に読者は嫉妬さえ覚えかねない
それくらい、登場人物が生き生きと描写されていて、読んでいるうちに、まるで実在のお笑い芸人のような存在感を持つようになってくるんです。

でも女二人の物語って、どうして良いものが多いんでしょうか?

映画で女二人といってまず思い浮かぶのは「テルマ&ルイーズ」。
何も変わらない日々の生活に退屈した二人の女が家を出、旅に出る。この旅は彼女たちを解放させてくれるが、そのうちに強盗までするようになり…。
このストーリーは映画「俺たちに明日はない」にもなった実在の強盗ボニーとクライド)の悲劇を女二人に変えたものといっていい。
後半になるにつれて次第に追い詰められていく二人が切なくなってくる良い映画でした。

監督はあの「ブレード・ランナー」や「エイリアン」をはじめ「グラディエータ」や「ブラックホーク・ダウン」などを撮ったリドリー・スコット。いつもはSFやらアクション中心のこの人がどうしてこんなに繊細で、女の悲しみにピタッと寄り添うような作品が撮れたのか不思議だった。

そして、「テルマ&ルイーズ」の強盗の部分を強調し、女の暴力を全開させたのが「ベーゼ・モア」。
この映画の二人は男とセックスしては殺しまくるという極悪非道の女。フランス本国では、あまりにも過激だということで上映禁止になったというが、そうした表面的な過激さの裏腹に彼女たちの行動には心に残るある種の悲しみがあった。

以上2本の映画の女たちは友情や連帯感でつながっていたとすれば、恋とか愛といった方がふさわしい関係にある女たちもいる。

「翼をください」は全寮制女子高での二人の話。
反抗的で少年っぽさを持つポーリーは優等生のトリーに友情以上の思いを抱いている。周囲から「レスビアン」といわれるのに恐れをなし、トリーはポーリーから離れようと、ボーイフレンドをつくる。トリーに去られたポーリーの悲しみが切ない。

彼女たちの間に芽生えた感情はレスビアンとは少し違うものだろう。思春期の同性への甘酸っぱい恋のような思いが一転して毒を含んだ苦いものに変わる。この映画も最後があまりにも悲しい。

レスビアンが同性への愛だというなら、性同一性障害を持つ女性が女性に恋してしまうことを何と呼べばいいのだろう。

「ボーイズ・ドント・クライ」でそんな女性を演じたヒラリー・スワンクはこの作品でアカデミー主演女優賞を獲った。(そして今年、二度目の主演女優賞を獲得した。)
恋人(女性)に接する時のヒラリー・スワンクは少年のような初々しさと繊細さを見せてくれた。しかし、やはり結末は悲しい。この映画は、主人公が経験したことをまるで自分が追体験したかのように衝撃を与えてくれた。

でも私がもっとも好きな女二人の映画といえば「カリフォルニア・ドールズ」だ。
監督は「何がジェーンに起こったか」、「特攻大作戦」、「ワイルド・アパッチ」、「北国の帝王」、「ロンゲスト・ヤード」などを撮ったロバート・アルドリッチ。

「カリフォルニア…」はこれまで見てきた映画のように悲しい話ではない。二人の二流女子プロレスラーがマネージャーと3人で旅から旅へと巡業するという一種ロード・ムービー的な話。アルドリッチ作品だから面白くないはずがない。

いつもは汗臭い男の映画を撮ってきたアルドリッチが珍しく女の映画を撮った、それも傑作といっていい映画を撮ったと思ったら、これが遺作になってしまったのが悲しい。

女二人の映画は決まってどこか悲しいところがある…。


最後にもう一つ思い出したのは「下妻物語」。
これも女二人の物語で、ここには悲しみという要素はあまりなく、その代わりに女同士の友情というのがあった。
この「友情」の面白さは一方が熱く、もう一方が冷めているその温度差にあったかもしれない。

「笑う招き猫」の女二人の関係は、これに近いかもしれない。

面白くて切ないといえばいいのか…。

この小説、映画化すればきっと面白いと思うんですが、でも誰か撮らないですかね?

今後、株は上がる?! by ラリー・ウィリアムズ

ラリー・ウィリアムズについては「1年間で1万ドルを114万ドルにし、11400%を超えるリターン(114倍)の公式の記録、史上最高の成績を収めた男」というコピーをよく目にすることがあるので知っている人は多いだろうし、パンローリングから本もたくさん出されているので読んでいるという人も多いだろう。

ラリー・ウィリアムズの投資法の特徴は過去のデータを分析し、そこに見出された一定の規則性を使って今後の相場を予想していくことである。
アノマリーとも呼ばれるこうした規則性とは結局のところは、過去のデータが未来に延長していく(だろう)という前提のもとに成り立つ。

『ウォール街のランダム・ウォーク』のバートン・マルキールなどからすれば、過去と未来とを関係づける何の根拠もないと一蹴されるだろうが、ラリー・ウィリアムズの強みは、何といっても「「1年間で1万ドルを114万ドルにし…」という実績にある。
つまりラリー・ウィリアムズを擁護する人々にっとっては、彼の投資法がどれだけ理論的に正しいと証明されているかより、実際のところ、どれだけ儲けられるのかどうかだけが問題なのだ。

こうしてアノマリー派とランダム・ウォーク派の溝はまたしても埋まらないのだが、そのことは今はおいておこう。

問題はやはりラリー・ウィリアムズの投資法は「使えるのか?」なのである。

と、こんなに長々しい前置きはさっさと終えてさっそくラリー・ウィリアムズのいうところに耳を傾けてみよう。

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これからの金利上昇局面で株価は上がる?!

この間の下げのきっかけは日銀による金融緩和解除宣言にあった。
ところで金利が上がる(あるいは上がると予想されると)と本当に株は下がるのだろうか?

今まで、だぶついていた資金が市場に注がれていたのが、金利の上昇と同時に金融が引き締められれば資金は回収され、市場は縮小化されるから、株価は下がる。
と理論的にはこうことになるのだろうが、実際にそうなるのだろうか?

そこで過去に遡ってデータを調べてみた。
その結果、予想を裏切るような結果が出たので以下に紹介したい。

まずこのグラフを見てみよう。

注目したいのは右端・上から2番目のグラフ。
これは日経平均と長期国債利回りとを比較したものだが、少なくとも95年から99年半ばまで、日経平均は長期国債利回りとほぼ同じように動いていることが分かる。

一般にいう長期金利は長期国債利回りのことだから、日経平均は長期金利と同じように動くといえるのではないか。
つまり金利が上昇すれば日経平均も上がる?!

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博士の愛した数式のように美しい映画『博士の愛した数式』

80分しか記憶が続かないという数学者の「博士」はことのほか素数を愛した。
単純で力強く美しいからだ。

この映画を一言でいえば、素数のように美しい映画といえばいいかもしれない。
その美しさをかたちづくっているのは博士(寺尾聡)と少年時代から博士に親しく接していた高校の数学教師(吉岡秀俊)との間に結ばれた、時空を超えた一本の「直線」である。

少し涙が流れた。
といっても深津絵里の演技の下手さが悲しくて泣いたわけではない。

誰かの死や別離があるわけでもないこの映画にどうして泣けたのかに答えようとすれば、それは博士の愛した公式が美しいにもかかわらず、それがなぜ美しいのかという問いに答えるのと同じようにが難しい。

難しいといえば、映画の演技というのは難しいものだ。
だから小津安次郎もR・ブレッソンも演技を嫌った。
演技を完全に排除するためには、いかにも演技をしているという演技をさせることによって、その虚構をあからさまにするしかないと考えたゴダールは役者をカメラの前に立たせて台本を読ませたりもした。

というのに、この監督はどうして深津絵里に演技教則本に書かれているような演技をさせて平気でいられるのか?
監督はきっと深津に、ここは初々しさが出るように演技してね、とかいったのではないだろうか。
そんなことをつい想像してしまうほどに恥ずかしい演技なのだ。

今、演技は難しいといったばかりの口からいうのも恥ずかしいが、ただ一言いっておきたいのは寺尾と吉岡の演技について。

寺尾の抑制された演技のすばらしさについては誰もが認める通りだろうが、吉岡のそれはさらにすごい。
ただなぜ、すごいのかについて私には説明する力がない。

吉岡の演技を“うまい”というのかどうかは知らない。
ただ、それを「自然体」といった言葉でやり過ごしてはならないと思う。

こうして書きながら、つくづく自分の頭の悪さを痛感するのは、自分がふと涙をもらしてしまったのは、吉岡の演技に対してだったのか、それとも先に書いたような無限の彼方からやってきて博士から吉岡へと延びてゆく一本の直線の美しさに対してだったのかさえ分からないからのだ。

最後にもうひとつ褒めたいのは音楽を担当した加古隆のこと。
よかったです。


2月14日株関係記事サマリー

14日の株に関連する記事の要約版と簡単なコメントです。

■政治・経済

①13日の衆院予算委員会で福井総裁は「比較的低い金利で、その後の経済を滑らかに良い方向に持っていく」と発言。これが市場で、「4月との予想が多い緩和策解除後、利上げまでの期間が、従来の予想より短いのでは」との見方を誘った。(『日経新聞』より)
②もっとも円が上昇基調に転じたとみるのは早計のようだ。米金利の先高観測は健在で、政策金利が年央までに、5.0%に達するとの見方が多い。(『日経新聞』より)

③上場企業の06年3月期の連結営業利益見通しは前期比7%増。3期連続の最高益となるものの、「一部には2ケタ増になるの期待もあっただけにやや肩透かし」(日興コーデ)(『金融新聞』)

④米国の金利上昇観測などから国際比較で見た日本株の割高感が台頭している。ただ、企業は増益基調だけに一本調子の下げが続くとは考えていない。(明治ドレスナー・アセットマネジメント)(『日経新聞』)

⑤二月に就任したバーナンキ新議長は3月に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを打ち止めにするー。こう決め込んでいた市場関係者に、シナリオ再点検を迫ったのはグリーンスパン前議長だった。
先週以降、米投資銀行などの会合に相次いで出席し、「住宅市場は減速しだしたが、利上げ効果がハッキリ出始めるのはまだ先」との認識を示した。…
米利上げ打ち止めを見込み、債券、商品、株式を購入していた米投資家もいったん買い持ちの縮小を余儀なくされた。米長期金利は4.6%近辺に上昇し、原油、金など商品が反落、米国株も足踏みした。そうした動きが日本株に波及し、先週末からの利益確定の売りとなって表れた。
日本株でも外国勢が投資手控えに転じた。昨年来の大幅な値上りで国際的な割安感が薄れ、株価収益率(PER)が米英独を上回っていた面もある。福井俊彦日銀総裁が量的緩和解除時期が近づいていると言明したことも一因とみられる。(『日経新聞』)

【コメント】
①まずは量的緩和解除なのに、たしかに福井さんの言い方は、もうその先(ゼロ金利解除)を見ての発言と見られても仕方ないかも。でも、そのおかげで投資家は大変だったんだから、もう少し気を使ってもらいたいですね。

②米金利が年央までに5%というのはずいぶんペースが速い!
これが株にどういう影響をもたらすか?

③このブログで以前、06.3月期は前期比10~15%の予想といった見込みを紹介したことがあったような。
今の一部市場の予想PERが22とすると、前期比7%では来期PERは20.5にしかならないですね。つまりもうせいいっぱいという感じもしなくもない…。

④これは③と同じことですね。

⑤米金利上昇は打ち止めというニュースが流れたと思っていたら、いつのまにか「継続」に変わっていたが、その裏側ではこんなことあったというお話。
グリーンスパンがあまりぺらぺらしゃべりすぎるので、政府関係から金利に関することは話さないようにというクレームがきたというニュースもたしかあった。

グリーンスパン氏のことは別として、この記事で13日の暴落の背景はだいたい分かったような気になる。


■市況
①前週末から欧米の投資家の一部が日本株の売却に乗り出しているようだ(CLSA証券)。(『日経新聞』より)

②欧州の投資家からバスケット売りが出ているという声も(外国証券トレーダー)。(『金融新聞』)

③海外投資家からの売りで国内勢の投資心理が悪化した。(同上)

④(この下げは)昨年8月以降、4割を超えて上昇した反動にすぎない。企業の第3四半期業績は好調なだけに、目先調整後は1万6000円台に戻す。(シュローダー投信投資顧問)(『日経新聞』より)

【コメント】
結局、この下げの“主犯”は「外国人」だったということでいいのでしょうか。


■新興市場

・ヘラクレス、マザーズの下げは深刻。(『金融新聞』)

【コメント】
13日の下げはジャスダックが3%、マザーズ・ヘラクレスが9%を超える下げだったという。
13日の新興市場値下がりベスト50が出ているが、数えてみると、
ジャスダック 13
マザーズ   15
ヘラクレス  17
だった。
上場数はジャスダックが一番多いということを考えれば、マザーズ、ヘラクレスの占める割合が多かったことが分かります。



■商品市況
①商品価格の上昇が再び勢いづいた。
国内景気を相関性が強い日経商品指数の前年比上昇率は17種で先週20%を超え、2004年秋以来の高さを回復している。中国の過剰生産に伴う在庫調整が完了しない中での再加速は、内需拡大に加え、資源国にも波及した世界景気の強さと投資マネーの流入を反映している。(『日経新聞』より)

②04年前半の商品価格上昇を牽引したのが主に鋼材だったのに対し、現在のけん引役は銅、亜鉛や天然ゴム、砂糖、石油と中国の生産量が需要を下回る品目が多い。
(商品価格指数:01年に底、04年5月にピーク(27%)、05年中ごろに底。現在、上昇中(20%)。)(『日経新聞』より)

【コメント】
①今、世界的に商品市況は調整に入っていると思うのだが、そのことと、この記事をどう関連させながら読めばいいのだろうか?

②投資行動に結びつけたい記事ですね。

■その他
・個人投資家の多くは今も安いときに買って、高くなったら売る「逆張り」スタンスだ。

【コメント】
このことについて少し前から興味を持っていたので、引用したのだけれど、いつかブログで書いてみたい話題です。

Aさんへの手紙ー暴落にどう対処するのか?

Aさん、初めまして。
先日、ネットをいろり見ているうちにあなたのブログにたどり着きました。

あなたは、先日の下げに対して売るきっかけをなくしてしまったので、売ることはあきらめ、塩漬け覚悟でホールドするというようなことを書いていました。

そんな記事を読んで、よけいなこととは思いますが、ついお手紙を書いてみようかなと思いました。


ライブドア・ショック以来、東京市場は荒れに荒れています。
一部市場では高値の16,769.37(2/7)から安値15,059.52(1/18)まで11.4%下げ、
ジャスダックでは134.35(1/30)から119.33(1/18)まで12.6%下げていますが、
マザーズにいたっては2800(1/16)から今日の1829まで34.6%もの大幅な下げとなっています。
指数で10%を超える下げなら個別銘柄ではその2倍、3倍の下げになったものもあるでしょう。

そんなとき、あなたはどう対処したのでしょうか?

ライブドア・ショックのとき、売らずに持っていた人もいたでしょう。
日経平均はその後、高値を更新したので、その人たちは「やぱっり売らずに持っていて良かった」と思ったかもしれません。

しかし、あなたが長期投資家なら話は別ですが、もし短期売買をしていて、そのような対処で難を逃れたのだとしたら、あなたは決して幸運だったのではなく、むしろ不運だったのかもしれません。

なぜなら、そうした“ラッキー”な経験をしたために、もしまた暴落がきても、その時のおいしい経験からきっとあなたは損切りをしないし、できなくなるだろうからです。



どんなに景気が良くても、どんなに企業の業績が好調でもかならず暴落はいつかやってきます。

人が儲かるものに殺到し、いつか過剰投資になるからですが、そうした人間の心理はたとえばこんなかたちをしています。

2000年当時、ITブームを背景に、1年近くほぼ一本調子で伸びていた株価がこれほど急落し、しかもその下落が2年近くも続くなどということを人々は予測できたでしょうか?

1990年に始まる暴落は10年も続きました。

あるいは1987年のブラック・マンデー。
そして1929年のウォール街の崩壊。(ここには暴落が始まった数日間の恐怖の日々をつづった記録がたくさん残されています。ぜひ一度は目を通しておくべきでしょう)

そのとき、「下げるものは、また上げる」と損切りをしないで済ませていた人たちは、2年間、際限なく下げていく株価に日々、恐怖し、悔やんだことと思います。

しかし問題は、投資家の恐怖や後悔といった経験にあるわけではありませn。

塩漬け投資家の問題は、儲けるために株式市場に参加したはずなのに、ここでいえば2003年からの大きな上昇相場に指をくわえてただ見ているほかなかったというところにあります。

儲けようとしているはずの人が、素人が見ても投資すべきだという時期に参加しないとすれば、これは倒錯というほかありません。

長期バリュー派なら今は買いかもしれません。
しかし短期売買の人は、始めに決めていた損切りラインを割った時点で、心を鬼にして即売りを実行すべきだと思います。

しかし、塩漬けを自分に合理化するために“にわか長期派”になろうとするのは止めた方がいいです。
一般的にいえば短期派が売買する銘柄(選択法)と長期バリュー派が売買する銘柄(選択法)とは違っているのだから。

何がよくないといって一番よくないことは無理を通そうとすること、こだわるということに尽きます。

自分の有り金すべてを投じてある株を買ったという人もいるでしょう。

自分はこの銘柄、この業種、一部市場、日本株に惚れているのだという人もいるでしょう。

この業績、この将来性、このブランドをもってすれば、この銘柄はこれだけの株価をつけるはずだと目論んでいる人もいるでしょう。

しかし、そうした態度こそは「無理」であり、「こだわり」というものでしょう。


もっともすぐれた投資家とは流れに抗う一本の杭(くい)であるようりも、どんな荒波にも沈むことのない一枚の木の葉のようなものではないでしょうか?

杭はたしかにりっぱな信念や理念やものに動じない重みというものを持っているかもしれません。

対する木の葉にはしっかりしたものはなく、気楽で軽薄そうにしか見えません。
けれど常に浮いていられるための条件、つまり、その身を常に水よりも少ない比重に保っていなければならないという規律を自分に課しているはずです。
それができない枯葉、病葉(わくらば)、腐ち葉は流れに飲み込まれる他ありません。

流れに浮かぶ一片の葉にさえ投資家は学ぶところが大きい、と思います。

時に波に飲まれることはあってもまた浮かび上がること、決して沈まないことを自らに課そうではありませんか。そうしてきっといつかは大海へ出られることを願うばかりです。


これは出すあてのない手紙だとしても、きっとどこかでAさんの目に触れるかもしれないことを願っています。
というより、この手紙はむしろ私自身への手紙であるかもしれません。

Aさん、いつかまた、ネット空間のどこかで会える日を待っています。
では、お元気で。

日経平均、ジャスダックがともに大幅な下げに

今日の日経平均は節目であった16000円を割リ込む大幅な下げとなった。

と同時に支持線であった25日移動平均線を抜けてしまったことは、短期的には下げ基調となってきたといえるだろう。

今回の下げによって次の支持線としては75日移動平均線と交わるあたりでもある1月23日、19日の15300円台、さらに1月18日の15000円台が意識されてくる。

短期的には厳しいところだが、長期的には05年5月から続く長期上昇トレンドはまだ崩れていない。
ここでは13週移動平均線が支持線となっている15500円くらいが節目として意識される。

したがって2月8日から始まる今回の下げが短期的なものに終わるのか、中・長期的な「調整」としてあるのかは15500~15000円を割るかどうかにかかっているといっていいだろう。

■新興市場について
ジャスダック指数は75日移動平均線にも届くかと思われるほどの大幅な下げとなった。
次の支持線としては75日移動平均線に接し、1月18~24日につけた120あたりがが一つの節目になるだろうから、ここで反発するか、抜けてしまうかが焦点となる。


新興市場は一部市場より加熱気味という理由で売られてきたが、下の6ヶ月チャートと1年チャートで日経平均とジャスダック指数の比較を見てもらえば分かるように、この間の下げですでに一部市場より下げている結果になっている。

6ヶ月間の比較

1年間の比較

といって、一度下げトレンドに入るとそこから抜けるのは難しいので、反発といっても上昇トレンドに転じるといった期待はまだ望めないだろう。

【後記】
あまりの下げに、昼休みに携帯で売りを出そうとしたら、新しい携帯(FOMAのSH902i)のキーがフニャフニャで別のキーを押してしまったりしているうちに、3回押し間違えてしまいました。と、パスワードを変えてくださいといったメッセージが出て、それからログインできなくなってしまいました。

帰宅してからポートフォリオ見てびっくりです。
今日、一日で500万円ほど損失出しました。
金属系を残してすべて成行で売りを出しました。


量的緩和解除ー市場の何が変わったのか?(第2回)

■金融緩和解除の流れの中で投資を続けるということ

昨日までのことを一度まとめると、

①米06年度予算教書を見る限り、「双子の赤字」が解消される見込みは少なく、したがってドル安が進む可能性が高いこと。
②米金利は「継続」とされたものの上昇の余地は少ないこと。
③日本は近いうちに量的緩和解除を経てゼロ金利解除へと向うであろうこと。

ここから次のことがいえるのではないだろうか。
②と③によれば日米の金利差は小さくなるはずだから、ドル安=円高に向かい、その方向は①とも一致している。
よって、今後(年内後半から年末にかけて)円高に向う可能性が大きいといっていいのではないだろうか。
つまり、今後考えらる方向は円高・金利上昇というものだ。

これは円高は外需株の環境悪化を意味するが、金利上昇(意識)は相場全体を冷やすもっとも大きな要因となり得る。

以上が、大状況から見た中期的な株式市場の予測となるが、最後にもうひとつ付け加えておきたい。

それは05年が世界的な金余り現象の年であり、そのため世界的な株高が出現していた年であったということである。
アメリカもユーロも昨年から金利を上げ始めた。そして日本もいよいよ金利上昇に向けた動きが開始されたということは、これまでのような世界的な株高現象が一度は終わったという認識を持つ必要があるように思う。

ただ、だからといってもちろん、株式相場が下落するわけではないだろう。まだまだ金利は低く、株に投資するメリットが大きいからである。

ではどこまで金利が上昇すれば株高時代が終わるのか?
金利が5.0%まで進んだ時がひとつの転換点となるのではないだろうか?

というのはPER(株価収益率)20倍くらいが世界的水準とすると、株式益利回り
(1株当たり純利益/株価=PERの逆数)は、
1/20=5.0%となる。
つまり金利が5%のとき、株に投資するのと10年もの国債に投資するのとは同程度の利益が期待できることからだ。
そのとき投資家はリスクの少ない国債の方を選ぶだろうから、市場の資金は株式市場から債権市場に向うと考えられる。

今、米金利は4.5%まで来ているから、もうその直前まで来ている。
日本の金利は徐々に上昇しているとはいえ、今は1.6%程度だから、まだまだ株式投資の優位性は失われていない。

しかし、こうした数字だけで安心してはならないだろう。
株と債権の比較ではリターンとリスクの割合を考んがえながら投資家は行動することを常に視野に入れておきたい。ライブドア・ショックのような株式市場の不安定さが続けば、

真のリターン=リターンーリスク

なのだから、たとえリターンが大きくても、資金は株から債権にシフトしていく可能性は大きくなっていくだろう。


以上、おおまかに株式市場の環境について見てきたので、次は国内ファンダメンタル等の観点から考えてみたい。

■ファンダメンタルに不安はないが

最近のニュースをいくつかアト・ランダムに拾ってみる。

・上場企業、経常益7%増。電機・自動車・上乗せ。連結経常利益3期連続最高
・脱デフレ、『川下』に浸透
・原料高の転嫁進む
・地銀10行のうち5行が最終増益に
・機械受注4.1%増
・大手不動産の4-12月期、4社とも2ケタ経常増益
・家電量販大手5社の4-12月期、全社が経常増益
・石油資源開発公社、純利益最高

これだけ見ても日本企業のファンダメンタルに不安のないことは一目瞭然だろう。
ファンダメンタルが悪ければ、株価は確実に下げる。反対に良ければ時間的ずれが多少はあっても株価は上げる。

ではこれまで見てきた金利、為替などの条件が悪いけれど、ファンダメンタルが良いというときはどうなるのか?

これは個々のケースでしかいえない。
たとえば金利が5%以上になった場合、あるいは1ドルが100円になってしまった場合、いくらファンダメンタルが良くても株にあまり期待することはできないだろう。
あるいは、もし企業の利益が年率20%で伸びていった場合は、EPSも20%上昇し、PERは83%ほど低下するので、もし金利が上昇したとしてもその分を希薄化するといったように。

一般的な議論はさておき、結局のところどうかといえば、日本の企業のファンダメンタルの良さが金利・為替のデメリットを吸収しながら株価を緩やかであるかもしれないが、伸ばしていくのではないかと思う。

ただ、一部機関投資家の間では、株価はすでに06年3月決算の数字を織り込みつつあるという話も出ているようだ。
もしそうなら、これに加えて好材料を出すのはきついところだ。

しかし、それは悪材料についてもいえるのであって、金利上昇に向けた動意はすでに金曜の下げによって織り込まれたともいえるのではないだろうか。


■テクニカルから明日以降を見ると

以上で私の考えをだいたい書いたと思うが、最後にここで明日からの株価はどうなるのか、テクニカル的なところから考えてみよう。

まず日経平均については、10日終値は25日移動平均線ぎりぎりにとどまり、その上に尻を乗せた感じ。
ジャスダックはほんの少しだけれど移動平均線を割ったところで終わっている。
ともに何とか踏みとどまったかたちだが、好材料なのは両罫線とも長い下ひげをつけていること。
とりあえず月曜はテクニカル的反発を期待したいところ。

しかし、もし下げた場合は25日移動平均線を割ることになるので、利益確定・損切りも含めた対策を考えておいた方がいいだろう。

■新興市場について
ジャスダックでは外国人が3週連続で売り越し。
一部市場では外国人が買い越しているが、大型株以上に加熱感が高かった新興株については利益確定してるようだ。要注意だ。


【後記】

今日は、これを書いていたら「先に飲んでるぞ」とのメール。
飲み会の約束をすっかり忘れていました。
あわてて駆けつけ6人で楽しく飲んできました。
帰宅したのは12時近く。飲んだ後に書くのは結構つらいもんですね。

●読んでくれている皆さんへ。

ブログランキング・にほんブログ村で38位になっていました。
ちょうど1週間前のランキングは190位くらいでした。
これを読んでくれている皆さんのおかげです。
なせか嬉しいです。また皆さんに役立つような記事を提供できたらとがんばる気持ちが湧いてきます。

ひとことのお礼を。
ありがとう!
そして、これからもよろしく。

■量的緩和解除ー市場の何が変わったのか?(第1回)

■これまでとは違う量的緩和解除発言

日銀の量的緩和解除示唆については特別珍しいニュースではない、はずだった。
なぜなら昨年から日銀はことあるごとにそれを口にしていたし、今年に入ってからはなお強く匂わすこともしていたからだ。
では、その時、市場はどう反応したかといえば、ほとんど無反応といっていいほどの反応だった。

そこには小泉首相以下閣僚による日銀抑え込み作戦が功を奏していたという要素も否めないとしても、それ以上に06年3月決算がまだよく見えない段階で踏み切るほどの冒険はしないだろうとの市場の読みがあっただろうし、日銀自身もそうした発言を来たるべき解除に向けた地ならし的なものとして位置づけていたのではないかという感じもしなくもなかった。

しかし10日の福井総裁の解除に向けた発言は、全市場を下落させ、日経平均でいえば181円安をもたらすほどのショックを与えたのだった。
さらには前回の福井発言には小泉以下、竹中、安部、中川と政府首脳こぞって批判・非難をしたものだったが、今回はそうした声も聞こえてこない。

つまり、今回の福井発言はこれまでと同じ内容であっても、市場にとってはまったく違う意味を持ってしまっていることをまず認識するところから始めなければならないようだ。

今年に入って東京市場は3度の大きな下落に見舞われている。
1月17~18日のライブドア・ショック。続いて2月8日、そして先週金曜の2月10日と。

このすべてが異なる理由を持っている以上、投資家として少なくともその背景程度は理解しておきたいと思う。

株は市場で売買される一商品である以上、その価格は需給関係によって決まるが、市場の中だけにそれらしい理由を見つけて因果関係をつけてよしとする説明の仕方は自らに禁じておきたい。

まずざっと大状況を見渡しておこう。


■大状況から見えてくる方向

株式市場に関係する大状況を以下に簡単にまとめると、

・米利上げは継続方針。
・米貿易赤字、前年比17.5%増で4年連続で過去最大に。経常赤字も依然として大きい。大きなドル安要因。
・日銀、量的緩和解除に動き出す。4月、早ければ3月にも解除の方向。

となる。
こうした要素によって、円相場の読みが難しくなっている。
米国の利上げ継続はドル高・円安をもたらし、もう一方で財政赤字・経常赤字(=「双子の赤字」)はドル安・円高をもたらす要因となっている。
そこへ日本の金融緩和解除の動きがからんでくる展開となっている。

こうした複雑な局面を受けて10日の為替市場は朝方は1ドル118円まで円安方向に触れたかと思うと、その後は一転して円高方向に向かい117円台半ばまで上げている。あるいはNY市場では一時116円台にまでなっている。

複雑になったのは為替相場を変動させる要因だけではない。
これまではドルー円の関係の決定する主な要因は米利上げだけの、いわば一次方程式のようなものだったが、10日の福井発言以降は、これに日銀の金融緩和解除の動きを加えて考えなければならない、いわば二次方程式を解くような局面に変わってきたといっていい。

未知数が増えた分、予測が難しくなってきたといえるが、どうやらここから政治サイドからの思惑を予測の要因から除外視してもいい状況になっているようだ。


■市場対政治、あるいは日銀対内閣の行方

皇室典範改正のごたごたを巡って自民党内の小泉首相の求心力が急速に衰えていると先日も書いたところだけれど、前回、福井総裁が金融緩和解除を口にした途端、小泉、竹中、中川、安部氏などからの猛烈な日銀叩きがあったのに対して、今回は小泉、安部、谷垣らからデフレはまだ脱出していない旨の発言があったくらいで強い反発がみられない。

竹中総務相の「金融政策の中身について発言する気はない」との言葉から読み取れることは、金融緩和解除をめぐる政府対日銀の闘いは粘り勝ちで日銀が一応の勝利を収めたということである。

政府は「解除」を急ぐ日銀に対し、解除の条件としての消費者物価指数だけで推し量ることはできないと稚拙な反論を主張してきたが、すでに世界市場は小泉首相周辺の言葉より福井総裁の言葉にビビッドに反応し、市場の現実をかたち造っているということが誰の目にも明らかになったしまったを見ておきたい。

ともあれ、こうして日銀は思惑通り金融緩和解除の第一歩である量的緩和解除に4月、早ければ3月に踏み切る現実性が確実に近くなってきたし、そうした日銀の動きを止める力が今の政府にはなくなっていることを押さえておきたい。(以下、続く)

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【後記】
昨日、予告をしていたにも関わらず以下の理由により記事が遅れました。

第1には私が遅筆であること(今回の分だけでも5時間近くかかってしまいました)。
第2には、市況分析が苦手で、またそれほど関心が高いわけでもなく、むしろ苦痛でさえあること。
第3には、やらなければならないことがある時に限ってサボるくせがあり、今日はティム・バートン監督の『ビッグ・フィッシュ』を観てしまいました。

ほら吹きで、いつもいいかげんなことばかりしかいわず、真意というものも見えてこない父親への不信感を抱く息子が、父の病が重いことを知ったことをきっかけにして父親を理解しようと努める。
すると今まで嘘だと思っていた話が次々に本当の姿を現していく…。

これは一度、映画館でも観たものだけれど、最後の方は涙が溢れてくるのを止められなかった。

私自身、父親を失くした時のショックが大きかったからよく分かる気がするが、ティム・バートンも父親の死のショックからなかなか立ち直れなくて、この映画をつくることで自分の気持ちに踏ん切りをつけたというようなことを読んだことがある。

映画の主人公は父親の跡をたどることで父親に同化し、一体化することで悲しみから救われた。
生前、親に不信感を抱いていた人、あるいはうまく関係が取れなかったという人、そして今はそのことを悔いているという人はぜひこの映画を観てほしい。



【スピルバーグの映画『ミュンヘン』について】

今日は新宿で久々に会った友人と高野でバイキングを食べた後、スピルバーグの映画『ミュンヘン』を観た。

さすがにスピルバーグはうまい。
けれど、『シンドラーのリスト』の時と同じでユダヤ人側からの視点しかなかった。

主人公が最後になって。これでいいのだろうかと悩むシーンをもって、スピルバーグが一方的な視点に堕していないと評価する人はがきっといるだろう。

スピルバーグもまたそのように描くことでしか、自身がユダヤ人でありながらアメリカの知識人としてアメリカに暮らしている矛盾を解決することができなかったのだろう。

ユダヤ人の側に立った映画を作ったことによりアメリカのユダヤ社会に敵対することなく、と同時にイスラエルの非情で好戦的な態度を非難することでアメリカの知識人社会への免罪符を手にいれたのだった。

しかし問題は彼が何を見、何を物語ったかにあるのではなく、むしろ彼が見ず、語らなかったところにある。

つまり、イスラエル側がなぜ非人道的な殺人を犯さなければならないかの説明はあっても、彼らに敵対するアラブ・パレスティナ側の理由についてはまったく描こうとしないことが問題なのだではないだろうか。

と、ケチをつけながらも、最後にまた同じことを繰り返すが、やはりスピルバーグは枯れても、そこらの監督より何倍もうまいし、センスもいい…

と、ここでこの話を終わらせようとして思い出したことがある。

ラスト、主人公がテロリストたちによる惨殺を想像しながら妻とのメイクラブにのめり込んでいくシーンは、意図こそ分かるものの、どんなへたくそな監督もやったことのないような下品で、醜悪なシーンだった。

スピルバーグ作品はたぶん30本くらいしか観ていないので、全部を知ったかのような口ぶりは慎みたいけれど、この人はきっと女性を描くのが下手だし、美人にも興味がないし、つまり恋愛というものにほとんど関心のない人なのではないだろうか。

それだけではなく、『ミュンヘン』を観て、この人は女性や愛に冷淡な人ではないかという疑問を持つにいたった。

といってスピルバーグがホモセクシュアルだとか、女性に冷たい・冷酷ということをいっているわけではなく、むしろ接すれば優しい感じを与える人かもしれない。
というのは人に優しい人ほど人に対する冷淡さや無関心を隠し持っているからである。

今日の全面的な下げについて

【市況について一言】
日銀の福井俊彦総裁が9日、量的緩和政策の解除時期が近づいている旨の発言をしたことによって、東京市場は一部・新興とも全面的に下落しました。

これは、昨日まで当ブログで書いてきたことに関わることなので、引き続き、この問題について丁寧に見ていきたいと思いますが、もう少し考えてから、明日以降に書くことになると思います。


【今日の保有株】
先日買ったシャープのFOMA。電池が一日も持ちません。今日も午後に電池切れになってしまいました。
仕事が終わってコンビニで駆け込み、充電池を買って株価をチェックすると損切りポイントより下げている株が4つもありました。

携帯に文句をいうつもりはありませんが、今日一日で250万円の損失を出しました。

でも、少し考えているうちにそれほど悲観的ではなくなりました。

今日、損失を大きくした皆さん、そんなに気に病まず、明日からまたがんばりましょう。

ハイテク株の今後について(2)

■2月8日以降の東京市場に何が起きているのか?
今日の日経平均は上昇したとはいえ、昨日の下げを吸収するところまではいかなかった。

下げたり、上げたりと(まあ、相場では当たり前のことですが)今の市場はどこに向かおうとしているのかを把握するのが難しい。

その難しさを一言でいえば東京市場はライブドア・ショックを想定内の調整として織り込み、再び昨年秋以降の上昇相場に戻ろうとしているのか、あるいは、昨年秋以降の上昇相場は明らかに過熱気味だったであり、ライブドア・ショックは中長期的に折返していくそのきっかけとしてあるのだから本格的な下げはこれから始まるのだという考えのいずれをとるべきかということになろう。

最近の乱高下に心まで乱されているとするなら、今、求められるは心静かに相場の動きを芯でつかまえることであるように思う。

まずは8日の原因から。
ここには複合的な要素が重なりすぎている。 

まず米金利上昇で米国株への不安が生まれ、ナスダック=ハイテク株下落につながっていったこと。
原油、金属など商品相場の急落でヘッジファンドがいったん手じまったらしいこと。
日興コーデ、みずほFGの行員不祥事による関連株の売り。
これに加えてモルガン・スタンレー証券が日本株比率を15%から10%に引き下げると発表したこと。
さらには大証の約定処理の遅れ不具合によってパニックに陥った機関投資家らが先物売り・現物買いの裁定取引を解消しようとしたこと。

こうしたことが一挙に8日の東京市場に襲いかかったのだった。

しかし、山ほどの理由を積み重ねてみせても、市場がライブドア・ショックに続く大きな下げを演じてしまったことは、ちょっと足元がゆれれば、すぐによろめいてしまう足腰の弱さが東京市場にあるのだということを証明している。

ところで東京市場をファンダメンタル的に見ればどうなのか?

3Qの業績はいずれも日本企業が依然として好調である数字を出している。
にもかかわらず日本市場は円高ニュースに相当敏感になっている。
これは相場のエネルギーの弱さと、その弱点が為替にあることを示している。
そして、そのことはハイテク株に頼ることの危うさを物語ってもいるのである。

本来、内需関連株は為替に影響を受けにくいはずだけれど、ハイテク株が先導するようなかたちで進む相場では外需がここれば内需もこけるということにもなりかねない。

とはいえリスクを避けたいならば、ハイテクより内需株中心にポートフォリオを組んだ方がいいと認識に変わりない。


■ハイテク株の今後はどうなるのか?
さて、問題のハイテク株の今後というテーマは今後、主として日米金利差がどうなるのかに関わっていることは明らかだろう。

では米金利は今後どうなるのか?
まずアメリカから見てみる。

①1月末から米金利上げは「継続」という線が出てきたことについては昨日、書いたとおりだが、もしそうであっても、01年5月以来の4.5%まできてしまった現在、そこからさらに大幅に上げるということは難しく、したがって上げるにしても、その幅は極めて限定的と見ていいのではないだろうか?
②米予算教書で07年度国防費は過去最高となった。これによって「双子の赤字」が顕在化する可能性がさらに高まった。

また日本では、
③消費者物価指数05.10~12連続してゼロ%以上となっている。
④それに加え、05年1月の「貸出・資金吸収動向」は01年以来、初めてのプラス転換となった。③と合わせて日銀はますます量的緩和の解除に向けて動き出すだろう。(関連ニュース
⑤日銀の早期金融緩和解除に強く反対しているのは政府中枢であるが、最近の皇室典範改正をめぐる自民党内の動きを見ても、小泉9月退陣が織り込まれようとしている中で、政府の日銀に対する強面がどこまで通用するか。
いずれにしても小泉レームダック状態の内に日銀は何らかの手を打ってくる可能性は高いと見るべきだろう。

以上のことをまとめれば、
①アメリカに当面、大幅な金利上げの可能性は小さい。
②日本の金利上げは来年、早ければ年内にもある可能性が高まっている。
③よって日米金利差は縮小する可能性は高いとしても、拡大する可能性は少ないのではないか。

また昨年からのドル安=円高は米金利上げに伴っていたことからすれば、今後(中長期的に)は円高になっていく可能性が高いとみるべきだろう。
よってハイテク株について警戒すべきだという結論は前回と同じになってしまったが、はたしてどうなのだろうか?

っていわれたって知らないよねえ?

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ハイテク株の今後について(1)

このところハイテク株が好調だ。
先日、ハイテク株が危ないという記事(1月14日)を書いたが、それとは反対の結果になってきた様子があるので、それについて一言書かなければいけないだろうと思っていた。

前回、ハイテク株が危いといったのは円相場が急騰し、輸出関連企業としての危険水域である114円に到達したからであった。

しかし、その後、私の予想に反してハイテク株は上昇していったのだから、これに対しては一言説明をしておかなければならないと思う。
上昇が始まったのは1月27日あたりである。
そこには二つの要因があった。

一つはソニーの大幅上方修正のニュースである。
ブランドが確立されており、外国人にも人気のあるソニーだが、ソニー・ショック以来、その実態はかなりお粗末な状態であったことは日本人なら皆知っていたことだけれど、それが「大幅修正」という久々のグッド・ニュースだったので市場はこれに飛びついた格好となった。

ソニーを評価する向きはまだ続いているようだ。

しかし、それほど今回の業績修正は評価すべき内容だったのかどうか疑問が残る。
あるアナリストは次のようにいっている

「出遅れていたデジタル家電での新製品投入による巻き返し策がようやく実を結んできたことはプラス材料といえる。しかし、このエレクトロニクス事業部門での構造改革費用も増大し、採算を悪化させているという矛盾もはらんでいる。昨年末でDVDレコーダー30%、薄型テレビ25%というシェア獲得には、往年のブランド力の強さの片鱗を感じさせるが、一方で商品に不具合が多発するなど懸念も浮上している。今後、第4四半期(1~3月)以降もデジタル家電関連のある程度の拡大は期待できるものの、構造改革費用の前倒し計上とゲーム部門の研究開発負担によって利益が圧迫され続ける構図は継続しそうだ」

こうした意見を読むと今回の逆ソニー・ショックを少し冷静に見てみる必要もあるかなと思えなくもない。

というよりハイテク株の上昇がソニー復活と結びつけられて報じられてきたことの方が問題だと思う。
というのはハイテク株の上昇はそのことが引き金になったとしても、ハイテク株全体を押し上げる力など持っていないことは先のファンダメンタルからして明らかだからだ。

では、全体を「押し上げる力」とは何かといえば為替状況であったはずだ。


グリーンスパンが昨年より進めてきていた金利上げの打ち止め感が強まったことを受けて為替市場は12月初旬からドル安に向かったが、グリーンスパンからバーナンキへのFRB理事長交代とほぼ期を同じくして再び金利上げもあり得るとの観測が強まり、市場はドル高に反転したのが、1月25日頃。それ以来、ドルは114円から118円まで上げている。

このドル高=円安こそがハイテク株上昇の真の背景であり、「押し上げる力」の実体に他ならない。

では今後、為替はどう動くのか?

「市場参加者は米利上げ継続見通しを背景とした日米間の金利差拡大を材料に円売り・ドル買いを進めてきた。だがイランの核開発問題や米財政赤字といった潜在的なドルの不安要因に加え、国内勢による需給面からの円買い注文が顕在化してきたことで、当面は円安の勢いが鈍い状況が続きそうだ」(2月8日「日経」)

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新興市場の復活が近づいている?

先日、ライブドア・ショック後の新興株の動きが冴えないと書いたが、ここ数日は日経平均の方が力ないように見える。

これに対して最近のジャスダックはとても興味深い動きをしている。
上げるでもなく、下げるでもなく、ただただ25日移動平均線をなぞっているだけなのだから。

これはひとつの倒錯である。

なぜなら、移動平均線というのは、点としての株価(終値)を一定期間内、平均し、それを線としてつなげたものであるとすれば、移動平均線が日々の株価を追うようになることは当たり前のことである。(これらのことはゴールデンクロスやら、グランビルの法則などに見直しを迫るものとなるだろう)

ところが今、ジャスダックに起きているのは逆に日々の株価が25日移動平均線を追うというかたちになっているのである。

これはいったいどうしたことなのか?

仮にジャス市場が右肩上がりの上昇を続けているとしよう。
すると過去25日間の平均は今日の株価よりは低くなるはずだから、25日移動平均線は株価の下に位置することになる。
そしてこのことは、投資家たちが今日の株価はこの間(25日間)の平均値よりも高い価値があると思っていることを意味する。

同様にこの逆も成り立つ。

では株価が25日移動平均線と一体であるかのように動くこといったいはどういうことなのか?

それは、投資家が今日の株価はこの25日間の平均程度の値に相応しいと考えていることを示している。

静まりかえった部屋の空気であってもミクロレベルで見れば、気体分子が猛烈なスピードで飛び交っているように、株価が25日移動平均値に収束するといっても、個々の売買は平均値などにはおかまいなくめいめいが個々勝手に行なわれているにもかかわらず、結果としては平均値に収まってしまうというのは、まるでそこに巨大な無意識が働いているかのようにも見える。

これを突き詰めれば、アダム・スミスの「見えざる手」やファイナンス理論の効率的市場仮説と同質の問題にたどりつくのだろうが、今さしあたっての問題、つまりジャスダックの今後に話を戻そう。

ほとんど変化しない株価は次のような投資家たちの心理を表していると考えられるだろう。

ライブドア・ショックで下げたとはいえ、あれは高すぎていたので、ショック以前まで上げるのはまだ早すぎる。
といって一度は25日移動平均線を割った株価が半値程度戻し、移動平均線の上に腰を乗せ、それを支持線としながら比較的安定な位置にあるわけだから、そのあたりが妥当なところではないか、と。

もし、相場にこうした意識が支配的になれば株価はやがて平行線に近づく他ない。

しかし、ここで注目したいのはこの3日間わずかに上昇していることである。

この3日間の点を左下に延長して1月24日の下値にぶつかるような線を描いてできる直線がこの間の支持線となっている。
また、もう一方で1月16、17日株価の上値と1月30日~2月1日までの株価を結んだ線を第1の抵抗線とすれば、それはとりあえず2月2日以降のチャートによって破られることによって上値抵抗線が日々更新されていることは、その抵抗線と下値支持線とがつくっている三角フラッグは今後、それも近い内に破られることを示しているだろうし、それも上に抜ける可能性が日々高まっていることを示してはいないだろうか。

まとめれば、一部市場はすでに新高値をつけたほどだから、ライブドア・ショックは完全に払拭されたといえ、新興市場も遅ればせながら、ようやく沈滞ムードから解き放たれようとしているといえるのではないか。


と、まあ、こんないろいろな人が毎日、どこかのブログで、ああでもない、こうでもないと勝手なことを書いているその一つにすぎないのだから、話はいいかげんに聞いていた方がいいだろう。

ただ、そういってる本人が信じなければいったい誰が信じるのかという問題になるわけだから、この間、ちょっとは力を入れて買ってきた。
先週金曜日(2月3日)から今日2月7日までに買った株を計算してみたら2600万円近くになっていたので、自分でもちょっと買いすぎかなと思うほど買い込んだ。

一番、多く買ったのは金曜日で、この日買ったものは、翌日(月曜)にはいつものようにそのほとんどが下げ、その分だけの損益はマイナス14万円にもなったが、それが今日はプラス30万円ほどになっていたから、上の希望的観測はまったく見当違いというわけでもないかもしれない。

本当は今日、もう一つハイテク株の環境変化について書きたいと思っていたのだが、もうすぐ1時になってしまう。朝がつらくなるので、できれば明日、書ければと思う。

成長をめぐる話

ブログを毎日更新するってけっこうしんどいことですね。

ということで今日は先週木曜以降のことを日記風に書いてみます。

2月9日(木)
「北斗の拳」文庫本で全15巻読了。
やっと読み終えた。これを全部読んだのは別に面白かったわけではなく、貸してくれてたH君への義理だったか、ただの勢いだったのか?
それにしても『北斗の拳』というのは長編なのに主人公が成長しない物語だったんだなあと思う。

例えば、『サラリーマン金太郎』(今、たまたま目の届くところに積まれているのが見えたから挙げただけですが)や『のだめカンタービレ』(これは先週、たまたま読んだばかりなので挙げただけですが)にしても、主人公は少しづつ成長していくのに対し、ケンシロウは『ドラゴンボール』のようにパワーアップするわけでも、女性観が深まるというわけでもなく、ただ次々に現れる新たな敵を倒すことを自らの使命というのか、仕事のようにというのか、それを淡々とこなしていく物語なのだけれど、といってそこには『ガラスの仮面』のように使命や仕事を通じて主人公の内面が成長していくという要素が徹底的に排除されていることが、物語としての面白さを減じていることが気になってしかたなかった。

これを貸してくれた職場のH君に、そんなことを話したら、「そんなことないですよお。ちゃんと成長してますよお」と口をとんがらせて抗議されたし、その付近にいた二人ほどは、「あれって泣けませんでした?」ともいうので、私の読み方が不足していたということなのかもしれない。

しかし、その夜、映画『プライドと偏見』を観て私は物語の面白さを堪能した。

この映画は今年、観た中では一番、良かった(といってもまだ20本も観てないが…)。
物語は19世紀のイギリス郊外に住む、嫁入り前の5人娘を抱える一家が舞台となるのだけれど、ヒロインのキーラ・ナイトレイはある冷淡そのものと見える貴族の男に反発し、やがて惹かれていく役を見事に演じた。

「演じた」といっても、アメリカ映画のように、これ見よがしに観客に押し付ける演技ではなく、かといってロベール・ブレッソンほど慎ましいわけでもなく、ほどよく演技という枠に収まったキーラ・ナイトレイはきりりとして、それでいてきらきらとした女性を演じて十分に魅力的だった。

後でフィルモグラフィを見ると彼女はこれまで『スター・ウォーズ エピソード1』、『穴』、『ベッカムに恋して』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』に出演しているとのことで、とすると私としては『穴』以外のすべてで彼女を観ているはずなのにまったく記憶がないというのはどうしたものなのか?

ということは別にしておいて、この映画の面白さの一つをいえば、1人の男と女が出会うことによってそれまでの自分を変えていく、というより変わってしまう自分に驚くほかないというところにあるように思える。

これは長編ではないけれど、その中にたしかに、“成長”というキーワードが隠されていて、それが面白さの一端を担っていることに気づいたとき、『北斗の拳」の物足らなさが少し分かったような気がしたのだった。

2月10日(金)
映画「THE 有頂天ホテル」を観る。
三谷幸喜の作品は1991年の『12人の優しい日本人』以来、5本以上は観ていると思うが一度して感心したことがなく、失望の連続だったといえる。それでも観続けるのは、もしかしたら今度こそはという期待があるからなのだが…。

今度は面白いという評判につられてまたも映画館に足を運んだのだが、なぜあれをフィルムというかたちで表現しなければならないのかという疑問に、映画はまたしても答えてはくれなかった。

三谷の狙った笑いはすべて理解できても、ただ笑えなかったのは私の努力、あるいは度量が足りなかったせいなのか。
それにしても三谷幸喜に舞台との違いを理解する映画監督へと「成長」してもらいたいと願うのは私くらいしかいないのだろうか。

2月11日(土)
小説『イン・ザ・プール』(奥田 英朗著)を読む。

前作『空中ブランコ』に続く伊良部シリーズ第2弾(短編集)。
主人公伊良部は相変わらず独善的・幼児的・変態的精神科医として絶好調だ。
前作では、不完全燃焼だった作品も含まれていたように記憶しているが、今作品はまったく揺らぎない。

伊良部という男は「成長」しない男だ。それは彼が幼児的・マザコン男だからという設定によるだけでなく、短編小説の主人公であるという説話論的位置からやってくる。
つまり彼は二重に「成長」を禁じられている。
そして、この小説の面白さは「成長」を断念したところから来る。

前作『空中ブランコ』は直木賞を受賞してしまったのだから、作者としてはこのシリーズに少しは文学的・精神分析学的な要素や(今回作品に少し垣間見える)社会性などを加味したいところだろうけれど、そうした色気こそがいつも小説をつまらなくしてきたということくらいの知識は持っていそうな作者奥田英朗にはぜひとも“くだらなさ”にこだわり、そこに踏みとどまってもらいたいと思う。

もう一つ付け加えれば、ちょっと恐い看護婦マユミさんは今回、少し彼女の私的領域に言及する部分があったが、1ファンとしては、もっと登場場面を増やして欲しいという気持ちと、これ以上露出すれば(誤解のないように付け加えれば、登場場面がという意味で、白衣のボタンをもう一つ外してもらいたいなどという意味では断じてない)あのキャラが崩壊してしまうのではないかという恐れが交錯しているけれど、やっぱりもう少し登場してもらいたいと願う。

2月12日(日)
もし、ここまで読んでくれた読者がいたとして、この当たりで、「どうしてこれが『「株式投資のココロ』なのだろう?」とふつふつ沸き起こる疑問に対する緊急処置として、昨日、読み始めた『株価4倍 割安成長株で儲ける収益バリュー投資術』(角山智著)という本の「成長株」という当たりでごまかそうと思いつく。


ただ、この本で面白いのは、ある銘柄の「成長」性の判断よりは、割安さの判断としてのEV/EVITDA倍率や「真のPER」などの説明にあるといっていい。

割安さの指標といえば代表的なのはPERであるが、その問題点として、

①景気循環株に適してない。
②成長株に適してない。
③パフォーマンス的にもEV/EVITDA倍率やPCFRなど他の指標に劣っている。 

という点を挙げて「PERを卒業しよう」と呼びかけ、それに変わる指標としてキャッシュフロー、EV/EVITDA倍率や「真のPER]「バフェットの利益率」を挙げ、それについて説明しています。

キャッシュフロー、EV/EVITDA倍率の説明は入門書の域を出るものではありませんが、私自身としてはPER、EV/EVITDA倍率、真のPERという3つを比較したところに興味を覚えました。

もう寝る時間が来たので、これについては明日以降、また書きます。

今、株式市場はどこに向っているのか?

今日は日経平均、新興株ともに上げましたが、この両者を比較してみると面白いです。

新興株がさえないといわれていますが、はたしてそれは本当なのでしょうか?
そんな興味もあって市場の方向を見定めたい気持ちにかられました。

まず今日の各指数の変化率を見てみます。

日経平均  +1.4%
シャス  +0.33%
マザーズ +0.89%
ヘラクレス +0.50%

これを見る限りでは新興市場に比べて一部市場が伸びていることが分かります。
しかし、私が知りたいのはライブドア・ショック以降、相場がどういう方向性をもっているかいうことです。
今日1日だけの数字で判断することは控えたいです。

では、どうするかというと、ふつう比較するのに一番簡単なのは二つのチャートを重ね合わせてみることです。
これはYahoo financeで簡単に見ることができます。

これで見る限り、ライブドア・ショック以降の回復過程にそれほどの違いがあるようには見えません。

ならば今度は数字を追ってみましょう。

問題は何日を期間の最初にするかということですが、ここでは1月27日を最初の日としたいと思います。

一般的にはライブドア・ショックの当日を最初の日とする例が多いように思いますが、ライブドア・ショック以降はすでに二つに分けて見るのが妥当ではないでしょうか。
前期はライブドア・ショックによる混乱期、後期はその混乱をようやく抜けたと思われる後期というように。

この二つを隔てる日がいつかという判断については人それぞれでしょうが、私は、このような理由で日経平均が16000円を抜いた1月27日と判断しました。
(「投資のココロ」の日付は記入日が御前0時を過ぎてしまったため1月28日となっていますが)

ということで1月27日から今日2月2日までの各指数の上昇率を見てみると、

日経平均 1.52%
ジャスダック -1.2%
マザーズ  -4.3%
(ヘラクレスは略)

感覚としては新興株がさえないということは分かっていたけれど、この差はかなり大きいです。

ここでいえることは、市場の資金は新興市場から一部市場へ向っているのではないかということです。

デイ・トレ、あるいはスイングの人はこうしたことを理解した上で戦略を立てた方がよさそうですね。

昨日、取り上げた5銘柄が4~8%の上昇!

昨日、このブログで金属株がいいこと、そしてその中から絞って5銘柄を取り上げたところ、そのすべてが急騰しました。以下に昨日挙げた銘柄の今日の結果を書いておきます。

【鉄】
①大同特殊鋼 +48(4.17%)129
②合同製鐵 +46(+5.62%)86

【非鉄】
①東邦チタニウム +680(+8.08%)
②東邦亜鉛 +44(+3.90%)142
③住友チタニウム +680(+8.08%)97

これだけではないです。
昨日の【解説】の中で非鉄金属のどれでもいいけれどと書きましたが、上の銘柄以外でも、

日本軽金属 +20(+6.13%)
住友軽金属 +18(+5.79%)
住友金属鉱山+88(+5.58%)

と、5%以上の上昇したものがたくさんありました。

今日の業種別ランキングを見て、またまたびっくりしてしまいました。

第1位 鉄鋼   +1.88%
第2位 非鉄金属  +1・67%


昨日、このブログを見ている人、みんなが買いに入っても株価は動かないと書いたんですが、みんなそんなに金持ちだったんですか?(笑


でも、これはもちろんまぐれにすぎないので、ほめてくれなくていいです。

ほめてもらいたいとすれば、鉄鋼、非鉄金属の上昇率が1.88~1.67%のところ、私が取り上げた5銘柄の平均は5.71%であったということです。

これは何を意味しているかといえば、これら5銘柄の優良であること、そしてもし東京市場が今後も上昇していくならば(これが下げれば、いくら良い株でも上げるのは難しいですから)、これらの銘柄は一般の株はもとより、他の金属株よりずっと良いパフォーマンスを上げることができるだろうということです。

買った人は良かったですね。
私は、今日は寝坊して昼に見たら、みんな上げてて驚いてしまいました。
で、黙って見てるのは嫌なので東邦亜鉛、大同特殊鋼を買ったくらいです。
大同特殊は少しだけ利益が出ましたが、東邦亜鉛は高値づかみでマイナスを出してしまいました。ま、いつものことだから、別にいいですが。
と、いいながら、今日はかなり悔しいです。

このブログを初めて見る皆さん、これからよろしく!

そして、「投資のココロ」(ココログ)から見てくださっている皆さん、今後もこちらを応援してください。




私の株歴

2003年後半より株式投資を勉強し、04年より本格的に投資を始める。
06年末までの総利益は当初資金の約4倍の3000万円ほど。
株で利益を上げるのはもちろん嬉しいが、いろいろな投資方法をあれこれ考えることが何より好き。

長期、短期、スイング、デイトレード、ファンダメンタル、テクニカル、バリュー、システムトレード…といろいろやってきたが、今はどの方法がいいという発想には立たない。
株価はマクロ、市場、ファンダメンタル、需給関係などによって刻々と変化し、そこに規則性はない。
投資方法とはそうした変幻自在な株価というものに投げかけ、理解し、把握するための言葉のようなものだとすれば、正しい投資方法という絶対的なものはないと思う。

相手(相場)を理解しようとすれば、相手に応じていろいろな言葉に通じていなければならないように、いろいろな投資方法を熟知しているに越したことはないはずだから。

時にはスイングに近い短期、時にはファンダメンタル、またある時にはバリュー投資といったように悩めるハムレットのようだ。

趣味は映画、音楽、読書といたってシンプルだが、結構、ヘビー。
こちらに夢中になると投資は何ヶ月も放置ということもある。

こんなブログですが気楽につき合ってください。


【連絡先】
ご意見、連絡はこちら↓
kenjanpon@yahoo.co.jp

初めまして

株式投資を始めて2年半ほど経ちますが、投資はすればするほど面白いし、奥深いものと思う今日この頃です。

これから、日々の投資記録、市況、投資方法の研究などについて書いていこうと思っています。よろしく!

こちら(旧ブログ)から引っ越して来ました。

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