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株鳥風月

Author:株鳥風月
2003年より株式投資を始める。
詳しくは「はじめに」をご覧ください。

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■世界の中の日本市場

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(3)

■高まる日本の中の「世界」の比率

今、東京市場の売買代金に占める外国人の割合は徐々に高まっています。
昨年1年間の平均でいうとが45.1%が「外国人」の割合でした。

もっと以前はどうかというと、これは適当な資料がなかったので、株式保有主体別比率でいうと、2002年が18.3%、1970年はわずかに4.9%だったのですから「外国人」の日本市場に占める比重が大きくなっていることがよく分かります。

そして最近はどうかというと5月第2週では何と全体の57.9%を占めています。
つまり東京市場の半分以上の資金は外国からのものだということです。

外国人からすれば、東京市場には東証やジャスダックの売買システムの不備やライブドアを初めとした企業の未成熟さなど不透明なものが多すぎると見えるでしょう。つまり「日本的特殊性」が支配的だと。

しかし、その実態はすでにグローバル・スタンダード(世界標準)に少なくとも半分(57.9%)ほどはなっているといっていいでしょう。

それは具体的にはどういうことなのか?

■グローバル・スタンダードの波が

たとえとしてPERのことをいえば、いまでこそ銘柄選択にPER(株価収益率)はごく一般的な投資尺度となっていますが、この指標は19080年代にアメリカから持ち込まれ、その後、一般的になったといわれています。
それまで日本人投資家にとっては無関係であっても一定程度の資金がその指標にしたがって動けば、日本の投資家も企業もそれに従うしかありません。

そして今は資金の半分以上が外国人が占めているとすれば、彼らが信条とする投資理念が大きな資金を動かすのであり、私たち日本人もいやおう無くその波に飲み込まれる他ないのです。それがいいことであれ、悪いことであれ、です。

もっと最近の例を挙げましょう。
04年頃から注目され始めたROE,ROAについてですが、それ以前の日本企業はこの指標には大方無関心であったため、欧米と比較すると日本の数字はかなり低いものでしたが、外国人投資家がそれに注目するということが知られるようになり、輸出関連企業など始まり、今では多くの企業が無視できないものとなっています。

また昨年からの増配ブーム、これは2004年のソトー、ユシロなどの敵対的買収防衛策から始まったかもしれませんが、昨今のブームは外国人投資家からの要求に応えるためといった感があります。
関連記事①
関連記事②

以上に見たきたように、日本市場はもはや外国人投資家を無視して成り立たず、すでにその影響は株価を動かす要因となっているところからも明らかでしょう。

ところが、その頼みの「外国人」の売買代金にある変調が起きています。
この「変調」とは具体的にどういうものであり、それは日本市場にとってどのような意味を持つのか、それは次回に。


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今回の株安を“内部”から見る目を!

世界同時株安と各国市場のグローバル化について(2)

今日はちょっと寄り道します。

昨日、ここに書いたことはもちろん私だけがいっていることではありせんが、ここまでくれば大方の共通認識となっているものと思っていましたが、そうではないようです。

それはひとえに「世界的な過剰流動性相場の終焉」を認識しているかどうかに関わっています。

この間の株価急落の理由を多くの人たちは「米国株が下げたから」、「新興国の市場が暴落したから」、あるいは「ヘッジファンドが売りに入っているから」と説明しています。
これらのことは決して間違いではないでしょう。
しかしこれらは問題の根っこではなく、同じところから発している枝葉のようなものではないでしょうか。
今回の事態は「連れ安」などという安易な考え方では説明できないからです。

中でもデイトレーダーの人たちに根強く支持されていると思われるのはヘッジファンド説でしょう。
理解に苦しむような動きが出ると、かならずこのヘッジファンド説が飛び交いますが、ここにはヘッジファンドを私たちの世界とは別の裏社会的な存在と考え、その神秘性によって問題をやり過ごそうという安易さがあるといえないでしょうか。

ヘッジファンドの神話性についての話はおいておくとして、今、出回っている説はヘッジファンドは5月決算が多く、そのために売りが出ているというものです。

もしそうなら今回の急落は季節性のものだということになります。
この4~5月の季節的な下げについては私自身も以前、このブログに書いたこともありますが、そうした要因はたしかにあったと思います。しかし、もしそうならこの下げは1年の中の一つのサイクルに過ぎないといっているのに等しく、それはもっと深いところで起きている大きな潮流の変化を見過ごすことになるでしょう。

「大きな潮流の変化」とは、いうまでもなく昨日ここで書いた「世界的な過剰流動性相場の終焉」のことです。

デイトレーダーなど短期派の人たちの中にはそんな遠いところの話なんて関係ねーよというかもしれません。

ただ最近、まだ漠然となですが、この「大きな潮流の変化」はデイトレーダーたちにも大きな影響を与えているではないかと思っています。
それについてはいずれ別稿でいずれ書こうと思っていますが。

少なくとも今、私が思うのは、この変動期を「ヘッジファンド」といった“他者”によってすますことではなく、一見、外部に見える「世界」や「米国」や「新興国」などを我がこととして、つまり“内部”として引き受けることによって見えてくるものがあるのではないかということです。
あまり自信はないけれど、まあ少しづつ考えていきたいと思っています。



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世界同時株安と各国市場のグローバル化について(1)

■この間の株式急落の本質は何か?

今、世界の投資的マネーに何が起きているのかを簡単にいえば、次の3点のまとめられるでしょう。

①世界的な過剰流動性相場の終焉
②米国のインフレ懸念
③日本の金融緩和解除

先日の世界同時株安、とりわけ新興国(アジア、中東、東欧、南米諸国)でのトリプル安、商品市場の下落、米金利の継続可能性、日本の金利上昇の可能性など今、金融の世界で起きているこうしたもろもろのことは以上の3つで説明することができます。
それゆえ、今後を見極める上でもこのことをしっかりと認識しておきたいと思います。

中でも①の「世界的な過剰流動性相場の終焉」によって投資家は今後、厳しい局面を迫られる可能性があります。
今後の金融的世界をスケッチしようとすれば、この過剰流動性相場の終焉ということこそがラフ・スケッチを構成するはずです。
つまりこれまでのように低金利の下でだぶついていた資金が諸相場を潤していたことから来ていたユーフォリア(多幸症)的現象は影をひそめる局面にあるということです。

また①、②はともに金利上昇を意味し、これもまた株などの投資にとっては厳しさとなって現われるでしょう。

以上のことを念頭に入れておいて上でいくつかの観点から見ていきたいと思います。


■世界の中の新興国

今回の世界株安について、その震源地は新興国、とりわけインドが中心にあるのではないかといわれています。

たしかにインド、ドバイ、ロシアなどではこの数年間、平均株価は急騰していたので、その反動がきたとまずはいえるかもしれません。
では、この下落は、2000年からの日本のITバブル崩壊時の暴落や1990年のバブル崩壊時の暴落と同じようなものなのでしょうか。

インド株の03年から06年の3年間における平均株価(SENSEX指数)を見てみると、約3倍に急騰しています。
また新興国の平均株価(MSCIエマージング・マーケット・インデックス)を見てみると02年当初から06年当初までの4年間で約3倍に急騰していました。

この意味では株価は加熱気味であったことは確かでしょう。
しかし、PER(株価収益率)はようやく20倍になったところでした。
新興国のPERは一般的にはもっと低いので、これを持って割高といえるでしょうか。
インド株(BSE National 100 Index)の05年春~夏のPERは13~15倍程度だったので、20倍は高いと思うかもしれませんが、過去の平均値が21.8倍だったことを見れば20倍とおいう数字は決して無理なものではないといえるのではないでしょうか。
景気上昇→株価急騰→過熱相場という点では、日本の1990年や2000年のバブル崩壊を連想させますが、PERで見る限りではそこにはバブルの要素はありません。
(私は新興国の事情に詳しいわけではないので、外れるかもしれませんが、以上のことから、今回の下落は階段の踊り場のような「調整」のようなものとなるのではないでしょうか。)

いくつかの例外は別として、今や一国の市場が一国の中だけで完結していることはありません。
新興国には先進国からの資金が流入し、PER14前後の株価をわずか1年で20倍まで上げてしまうことは十分にあり得ることです。
したがって、これからの投資は国内事情だけを見ていれば済む問題ではなくなっているように思えます。

次回は日本市場について考えてみたいと思っています。


【後記】
ブログ村ランキングが30位内、人気ランキングが100位以内に入っていました。
ひぇー、です。
世界同時株安より驚愕です。(嘘)

前にもそんなことが一度ありましたが、少しサボったらあっという間に奈落へ…。
その方が恐いのであまり図に乗せないでください。
こいつ(←風月)はすぐ調子に乗るので。

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あのバフェット氏と竹田氏が配当について激論!?

昨年あたりから、高配当銘柄が注目されるようになっています。
この傾向は日本市場が世界市場に組み込まれる比率が増えるにしたがってより高まっていくかと思われます。

こうした傾向に対して投資家は配当をどう考えればいいのかが求められていると思います。
そこで当編集部では超有名な二人の投資家を招いて対談を企画しました。

誰を呼んだかって?
聞いて驚くな!です。

では!

■経営者は配当に努力すべきである

風月:今日は有名なお二人をゲストにお招きして配当についてどう考えたらいいのかをうかがおうと思い、この対談を用意させていただきました。

このお二人のことは投資家なら知らない人はもはやいないと思いますが、一応、簡単に紹介させていただくと、一方のバフェット氏はもはや世界一の投資家といっていいかと思いますが、学生時代に貯めた1万ドルを元手にそれを数百万倍にまで増やし、今ではマイクソフト社のビル・ゲイツ氏に次ぐ大富豪となっています。

もう一方の竹田氏はタマゴボーロで有名な竹田製菓の社長でありながら、投資家としても優れた天分をお持ちで、今や会社四季報のいたるところにその名を見つけることのできる大投資家です。

今日はこのお二人に配当をどう考えればいいかという話を、私、風月の司会の下に十分にお話していただければとありがたいと思っています。
 
ではさっそくですが、竹田さんは配当についてどう考えていらっしゃいますか。

竹田:配当というのは高いほどいいのです。配当を抑えて内部留保を厚くするような、日本の上場企業の経営者たちの常識は誤りだと思っています。

風月:配当をもらうというのはやっぱり嬉しいもんですよね。
ではバフェットさんはバークシャー・ハサウェイ社の経営者として、今の竹田さんの配当に対する経営者のあるべき姿勢について、どうお考えですか?

バフェット:たしかに経営者により長期間にわたり留保された分配可能な収益は、彼らに生活の糧をもたらしてきました。もし収益が無分別に留保されているとしたら、同じく経営者が無分別に地位に居座っているといえそうですね。

風月:つまり経営者はもっと配当に努力すべきだと。

竹田:そう、会社は儲かった時には、うんと株主に還元すべきなのです。そうすれば、そういう会社は、株価の上で、必ず評価されますよ。

風月:でも配当で利益を出してしまったら企業は伸びないのではという意見もありますが。

竹田:配当として外部に流出させてしまったのでは、新規投資を借金でせざるを得ないのではないかと経営者の人は勘違いしがちなのですけどね。これは誤りなのです。

風月:どこがどう間違っているのでしょうか?

竹田:上場しているのはなぜか。そのことを考えれば、答えはおのずから分かるはずです。
 会社が上場しているのは、株式市場から資本を調達するためです。新規投資を行う時には、増資によって、株主から新しい資金を投資してもらって、それで行うべきなんです。

風月:会社の最終的な利益は結局は内部留保か配当かに回されるわけですが、竹田さんはこの配分についてあくまで配当重視という考えですね。

竹田:この会社に投資すれば、きっと手厚く報いてくれるだろうと思うからこそ、投資家は自分のお金を投資してくれるのです。逆に、会社がどんなに儲けを上げても、全部、内部留保という美名に隠れて株主に還元しないというのでは、そんな会社の株価が上がらないのは当然です。

■配当か留保か?

風月:これまでのお話を伺った限りでは、お二人とも配当に対して経営者は留保よりは配当を出すよう努力すべきだというように考えているといっていいようですね。

バフェット:いや、ちょっと待ってください。
収益は、留保されるか、または配当される可能性が同等にあるものです。
私たちの見解では、経営陣は企業の株主のために、より利益をもたらす方法を選択するべきです。

風月:えーと、もう少し具体的にいっていただくと…。

バフェット:経営者は多くの場合、自分が支配する企業帝国を拡張し、財政的に非常に快適な立場で経営したいなどの理由で、経営者は自由かつ容易に分配可能な収益を株主に配当せず、留保することを望むのです。しかし留保する正当な理由が一つだけあると信じています。

風月:…(うーん、何だか、バフェットさん、言葉が硬いんですけど…)

バフェット:…(それは翻訳者にいえよ、と)

竹田:その一つとは何でしょうか?

バフェット:それは、企業の留保収益1ドル当たり、少なくとも1ドル以上の市場価値が株主のために創造されると考えられる、合理的で、歴史的に証明されている、あるいは思慮深い将来的な分析によって裏づけられる見込みがある場合です。

風月:(だから、難しい言い方するなっつーてんの…)
大変分かりやすい説明ありがとうぞざいます。
つまり、たとえば1ドルを配当というかたちで株主に渡すのではなく、それを使ってその会社がその1ドルを確実に2ドル、3ドルに増やすことができる実績と根拠があれば、企業の留保の方が良いということですか?

バフェット:そうです。(ってか、俺がいっていることと同じこといってるだけじゃねえの、こいつ?)

竹田:では企業は留保に回して良いというわけですか?

バフェット:そう。ただし、投資家が一般的に得ることのできる利回りよりも、留保された資本によって高い収益率を達成できる場合にのみ許されるということです。
(編集部註:この後、バフェット氏は詳しい債券を例として詳しく持論を展開してくれましたが、紙面の都合により割愛しました。詳細は下記の本で。)

風月:なるほど配当は高ければ良いわけではないということが分かったような気がしました。
簡単にまとめてしまうと、私が1ドルをもらって、それを投資なりで増やすのと、企業がそれを再投資に回してそれを増やすのと比較して、成長企業のようにそれを2倍、3倍に増やせそうならば留保の方が有利だし、成長の止まった大企業のように利益率が少ない場合には配当として出してもらった方が良いという結論が出たのではないかと思います。
今日は有益なお話、どうもありがとうございました。

せっかくですので最後に一言、言葉をいただければと思うのですが、最近、私、恵まれない人(特に風月)のために「風月快感」という基金を始めたのですが、一口、どうでしょうか?

バフェット:オー、ワタシ、日本語、ワカリマセン、ゴメンネー。

風月:…。(って、さっきまで日本語しゃべってたじゃん)
じゃ、竹田さん、最後に一言どうぞ。

竹田:エー、タマゴボーロ、オイシイアルデヨー。

風月:それって、ただの名古屋弁じゃあ…。
では、では、お疲れさまでした。


【編集部より】
この対談は風月氏の無謀な要望により当編集部、というか風月自身が勝手にでっちあげたものであることを、ここに白状する(って読んだ人はもう分かってると思いますが)とともに、お詫び申し上げます。
ただ、お二人の発言内容は下記の本からの引用によるもので、2,3の接続詞等を加えた他は一切修正していませんし、趣旨をゆがめて引用していることもないと信じます。両出版社のご寛大なる容認をお願いするところです。
(追記:なお、カッコ内の独白は編集者が想像力で聞き取った声であり、実際にそう発言したわけではありませんので、念のため。
また対談後の会話部分は想像のおもむくままに…すみません。)

参考文書
『日本一の投資家が語る 大貧民ゲームの勝ち抜け方』水澤潤著、自由国民社出版
『バフェットからの手紙』ロ^レンス・A・カニングガム著、PanRolling出版

*配当の実践的なトレード法については、もう一つの記事「配当、もらうべきか、もらわざるべきか、それが問題だ!」を参考にしていただければと思います。


【後記】
今日、こんな話を人から聞いた。

Aさんはある会社の役員クラスの人で年収は1000万円を超える給料をもらっている。

それがたまたま奥さんにサラ金のカードを見つけられ、厳しく追及された。奥さんがそんなことをしたのは彼には前科があるからで、過去何度もギャンブルでサラ金から借金を背負い、そのたびに奥さんは苦労していたからだという。

奥さんからの厳しい追及に、Aさんは、実はギャンブルに入れ込んで1000万円以上の借金をつくってしまったと白状した。
起業に失敗して借金を抱えたというならまだしもギャンブルでというところにAさんの娘さんもかなり怒ったともいう。

しかも、なおも追及すると借金はさらに膨らみ、結局その2倍近くもあることがわかった。

老後のためにと貯めていた貯金をすべて吐き出してと話は進んでいるらしいが、家はまだ建てたばかりというから、まだローンも残っているだろうに大変だなと思っていたら、Aさんはごていねいにも、この自宅までもを抵当に入れていたというのだから、後は聞かずと修羅場のみ…。

先日、このブログに安部次期自民党総裁候補と御手洗経団連新会長が同じように、失敗した人がもう一度挑戦できるような社会をめざしたいと主張しているとの記事を書きましたが、この記事をもしAさんが読んだなら、私の感想とはずいぶん違って、感銘したのかもしれないな思ったのでした。


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篠崎屋の業績下方修正は問題だ

豆腐業界で初めて株式上場を果たした篠崎屋(2926)が業績下方修正により急落しています。
下方修正の内容は以下のとおり。

経常利益:5億8200万円→1300万円(前期比95.8%減)、
最終損益:1億4300万円→△7億2300万円の赤字

業績の見通しというのは難しいものがあるでしょう。
為替変動や季節の天候の変化などによって修正を余儀なくされることもあるし、ときには鳥インフルエンザ流行のような予期しない問題によって業績悪化を招くということもあるのだから。

それにしても篠崎屋の下方修正はあまりにもひどいです。
約6億円の経常利益が1300万円に。1億4千万円のはずだった最終損益は逆に7億円以上の赤字に転落。

今は4半期ごとの決算の公開が求められている時期にこうしたあまりにもずさんな会計をみせつけられてしまうと、ただただ唖然とするほかありません。
唖然とするだけで済むのは私がこの企業の株を持っていないからですが、持っている人なら怒りは収まらないはず。

私はこのブログでひどい業績修正を行う会社の株は買わないように主張していますが、その主な理由はこうした不良会社は悪いことを2度、3度と繰り返す傾向があるからとしてきました。

では篠崎屋はどうかとみると、今年2月に下方修正を発表し、そこでも株価が急落していました。

[2月14日 ロイター]
2006年3月中間期(2005年10月1日-2006年3月31日) 注) △は赤字

           今回の予想 前回の予想 05年3月中間実績
売上高 (百万円)    4,555 4,555 1,065
経常利益 (百万円)    42 245 16
当期利益 (百万円)   △228 45 121

篠崎屋



やっぱりこうしたひどい下方修正をするような企業の株は買うべきではないし、そんな企業だと分かった時点で即売りするのが賢明だと思います。

会長の樽見茂氏は何冊かの本も出しており、カリスマ経営者として知られているようですが、こういうカリスマ・タイプの人の会社で危ない企業というのはどこかで聞いたことがあるような…。


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自民党総裁候補安部氏と新経団連会長御手洗氏 この二人に独創性はあるか?

安部晋三官房長官が自民党総裁選への出馬の意向を発表した。
去年までは独走していた世論調査での人気が今年に入ってから落ち始め、逆に福田氏の人気が上がってきたことへの焦りもあり、「小泉離れ」を打ち出し、独自色を早めに鮮明にする狙いからだろうと新聞は報じている。

脱小泉を明確に意識したと思われる発言は「勝った人、負けた人が固定されず、誰にでも何回もチャンスがある社会にしたい」という言葉。
これはもちろん小泉政権は格差を拡大させたとの批判の声を意識したものと思われる。

安部氏が出馬意向を明らかにしたその日、キヤノンの御手洗氏が前奥田会長に代わって経団連の新会長に就任した。

御手洗氏は「新興国が追いかけてくるなか、コンペティティブ・エッジ(競争力の格差)を常に保てる産業立国をつくりたい」と述べた。
また競争を土台にしつつ「誰もが競争に参加する機会を得られ、敗れた人が何度でも再挑戦できる社会が理想」とも語っている。

ここまで読めば誰でも不思議に思うだろう。
安部氏の「負けた人が固定されず~何回もチャンスがある社会」、御手洗氏の「敗れた人が何度でも再挑戦できる社会」。
こうまで同じようなこといわなくてもいいのではと思ったのは私だけではないだろう。

まあ、そのいっていることがよほどすばらしいことならみんなが同じようにいうのもありだろうが、再挑戦できる社会って、自由競争を旨とする資本主義社会なら当たり前のことで、別に彼らが保証してくれなくたって、再挑戦したい人は勝手にそうしているだろう。

一方は小泉離れ、もう一方は奥田離れを意識し、独創性を打ち出そうとしての結果がこうなのだから、もうすでに彼らに独自色もコンペティティブ・エッジはないのでは。
まあ別に期待するものもないけれど。

とはいえ自民党総裁(=ほぼ首相)と経団連会長といえばまさに日本の政財界の代表そのもの。
その二人がどこかで見たような凡庸なことしかいえないというのは、これからの日本の将来を暗示しているのだろうか?

日本株は底をつけたのか?

日経平均はさすがに少し下げましたが、昨日の翌日なので、これくらいの下げは仕方ないでしょう。

■テクニカル的に日経平均を見てみると

今日の下げ方はどう見ればいいのでしょうか?
午前中は15850円と15700円の間にいましたが、午後は崩れて15776円と15644円とのレンジに。

同じ下げるにしてもこうした下げ方というのは明日にも影響を残すような下げ方なので、あまり“良い下げ”ではないです。

にもかかわらず、それほど悪い感じがしないのはなぜか?
それは、一時的であるにしても昨日破られてしまった15600円の節目が、今日はまったく危険にさらされることなく終わったからです。

明日も、この節目が守られるなら日本株はようやく底をつけたといえるのではないでしょうか。
そのあたりのことは明日以降にもう少し詳しく書ければと思っています。

■ファンダメンタル的に見てみると

以下に簡単に株以外の様子を見てみると、

①円高は収まりつつあり、113円近くまで円安に戻している。
②新発10年債利回りは23日に1.795%まで下げたが、24日は1.85%程度まで上げている。
③原油、金、非鉄金属などは下げ渋っている。
④東証1部全銘柄の予想PERはちょうど20倍、225種の予想PERは19.2倍とかなり割安になっている。
⑤騰落レシオ(東証1部/25日)は5月18日の64.3を大底として上昇し始めている。(25日は72.8なのでまだまだ上昇余地がかなりある)

以上のことを総合的にみると、ファンダメンタル的に株価上昇の条件が出たというわk¥けでではないが、株・商品同時急落といったパニックは当面避けられたのかもしれません。
(もちろん、これを見定めるにはもう少し様子を見るべきでしょう)
そして一時的な総崩れが落ち着けば、今の日本株が売られすぎということ、PERとしても割安に近づいていることが見えてくるかと思います。

そうだ、言い忘れるところでしたが、今日時点でも日本企業の07.3期はやはりあまり期待できない感じで進んでいるようです。
ということはあまり「割安」には期待できないのか…。


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今、株状況に何が起きているのか?(補遺)

昨日、コメント欄で@@@さんの質問に触れるかたちで書いたように、投資マネーは債権に向っているようですが、それがどのように動いているのかを見てみましょう。

まずは米10年国債から。
米国債

このグラフは利回りを縦軸にとっているので、5月11日あたりからの下げは、債券価格では上昇していることになります。
つまり債券が買われているということです。

次に日本の新発10年国債の動きを見てみます。
国債

このグラフは利回りを上下逆にとっているので上昇は債券価格の上昇を意味します。
価格は5月11日あたりを境に上昇に転じています。
(日経平均も5月10日の16862円をピークとして翌11日から下落が始まります)

つまり債券が買われていることを示しています。
利回りは5月10日には2.0まで上昇しましたが、現在は1.8を割るところまで下げています。

残念ながら、このチャートだけからはそれだけの資金が流入しているのかは分かりませんが、株でいえばダウ市場の今年1月から5月上旬にかけて流入した資金の約半分近くがこのこの2週間で流出していったのではないでしょうか。

株と債券はほぼ連動しています。(もちろん常にということではありません)

株と債券の利回りを比較してみると、
比較

(これは米国株と利回りと比較チャートです。日本株ではそうしたチャートが見られなかったので)

株が下落すると債券は上昇します。
それが続くと株は割安となり、逆に債券は割高になるために、株が買われ、債券は売られることになります。
今日の(ほんのちょっとの)上げは、こうしたテクニカルな上昇だったのか、それとも底入れだったのか?

騰落レシオからすると、底入れが近づいていることは確かなような気がします。

でも今はまだ買い出動には早すぎるのでは。

今するべきことは底入れを確認することだと思います。
そしてそれまではキャッシュ比率を高めておくことです。

【参考】

最終利回り(%)
=100×{表面利率+(100円ー購入価格))/償還期間(年)}/購入価格


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今、株状況に何が起きているのか?(2)

■世界の株式状況は今、こうなっている!

以下に世界に株式状況を見てみます。
まずは米ダウ市場。
ダウ

次に米ナスダック。
ナスダック

次はイギリス株。
イギリス

そしてドイツ株。
ドイツ

アジアに行って中国(香港)市場。
香港

韓国。
韓国

インド。
インド

最後にBricsの一つブラジル。
ブラジル



どうですか?驚きませんでした?
つまり、これはもう日本だけの問題ではないです。
端的にいえば、全世界的な株安状況が起きているというべきでしょう。

では、これは株式だけの問題なのでしょうか?

もし、そうなら株から流出したマネーはどこに行ってしまったのでしょうか。
それを見るために商品市況を見てみましょう。というのは、もしマネーが株式から逃げているならその資金が商品相場の方へ向っていることが考えられるからです。

■商品市況を見る

以下にいくつかの商品のチャートを見てみます。
まずは今、最も世界で注目されている石油(原油)から。
原油


次は金。
金

次に銅。
銅

続いてアルミ。
アルミ

そして最後に亜鉛。
亜鉛


ここでもほとんどの商品が下落していることが分かります。しかもほとんどが同じような形をしたチャートで、これがまたさきほど見た世界各国の株式市場のチャートとそっくりですね。

■今、何が起きているのか?

以上のことからすると、現在の株安状況はたんなるサイクルとしての「下げ」などではなく、もっと大きなマネーの動きが地下で起きていることを示しているのではないでしょうか?
株式も商品市場も国、商品に関わらず同じような下げ方をしていることからすれば、その動きがただの偶然でもなく、一国だけに固有のものでもなく、商品固有のものでもなく、ある巨大な資金が一斉にある一つの方向に動き始めていることを思わせないでしょうか。

では、いったい何が起きているのか?
一言でいえば、世界的な低金利時代が終わり、昨年から欧米で、(おそらくは今年から日本でも)金利が上昇し、投資市場が新たな局面に入ってきたといえるでしょう。
そして欧米の機関投資家たちがその態勢作りに向けて資金をいったん引き上げていることが、この間の世界的な株式、商品市場の下落として表れているようです。

つまり、これは世界的な投資マネー縮小の先触れではないかという可能性を持ったものとして厳しく見ておく必要があります。
今回の東京市場の下げを決していつものテクニカルな下げと見てはいけません。

■今後、どうなるのか?
今後の鍵を握っているのは米利上げがどうなるかにかかっているでしょう。
4月末のバーナンキFRB議長の発言で一度は「利上げ休止」と安心し、株式市場も持ち直しましたが、5月1日のそれを否定する発言で再び、利上げ観測が浮上しています。
その後も5日の雇用統計で再度「休止」観測、17日の消費者物価指数発表で「継続」観測と転々としています。

今の株価低迷について、与謝野馨経済財政・金融担当相のように、1ヶ月ほどで片付くという楽観論もあります。
しかし、ここで与謝野氏が楽観論の根拠となている「(日本)経済は好調」は昨日、書いたように07.3期はそれほど「好調」でもなさそうです。(というより、この人のいっていることは全体としてピントが外れているように思うのは私だけ?)

さらに現在の米金利は5%で、すでに書いたようにこれは資金が株式から債券へシフトする分岐点です。
今後、金利は6%までいくのではないかという予測(JPモルガン・チェース)も出ている中では、株にとって楽観できる状況ではないと思うのですが。

この低迷がいつまで続くと予測することはできませんが、一つの参考として04年5月から円高を契機として始まった株式市場の低迷がようやくそこを脱したのは1年4ヶ月後の05年9月であったことを想起しておくのは無駄なことではないでしょう。

私はそれほど長引くとは思ってはないですが、そこでは米金利に加えて日本企業の業績が予想を超えて上昇し、07.3期の予想EPSを押し上げることが最低の条件と思っています。
なぜなら日経平均16000円で予想PERはまだ20倍なのだからです。
これが06年度の1Q、あるいは2Qが好調で07.3EPSを押し上げることによって予想PERがたとえば18倍台にでもなれば、外国からの買いが入ってくるでしょう。
という意味では復活は早くても夏以降ということになるのかな…。

【後記】
最近、さぼっていてすみません。なにぶん気力が…。
にもかかわらず応援してくれている人がいるようです。
ブログを見に来てくれる人、ランキングに投票してくれている人がいるようです。
何だか申し訳ないです。
無理しないでくださいね。

でも、ありがとう。
ではまた
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今、株状況に何が起きているのか?(1)

この2週間、東京市場は17291円から16155円までちょうど7%下げたことになります。

私はこの間の急落はたんなるテクニカル的な下げではなく、円高、利上げ観測の台頭、米市場の下落などを背景とした構造的な下落であると感じ、そのような記事を書いてきましたが、先週後半になって、「構造的な下落」に確信をい深めるとともに、より規模の大きな下落ではないかという疑いを強めています。


騰落レシオなどを見る限りでは日経平均は底ともいうべき局面となっており、過去の経験からはここらは反発し始めるという予測をしたいところ。
しかし、今回の下げはテクニカルな下げではないとすれば、その原因と反発の条件を探るにはテクニカルではなく、背景や業績などのファンダメンタルの面から要因を探すした方が正解でしょう。

現在進行中の業績発表がどれだけ円高部分を吸収するかが今後のカギを握ると書いてきましたが、まず円高から見てみると、1ドル=109円をつけ始めたあたりから反落し、一服したようなので、この点では少し楽になっています。

しかし、その反面、業績は期待以下に終わりそうです。
06.3期はもサプライズなし、さらに07.3は伸び率鈍化が避けられそうもないとすれば、現在でも世界標準からすれば高すぎるPERはその高さを正当化する理由を失ってしまいます。

■円高の今後は?

円高は「一服」と書きましたが、はたして今後はどうかとなるとこれで終わったことにはならないでのでは。

それは日本企業が05年度後半期のドル立て売上をまだ持っており、それを円に替える時期を探っているからです。

市場は日本企業がいつそのドルを放出するかに注目しています。もしそれらが一斉に市場に出れば再び円が急騰することも考えられる状況になるということは押さえておきたいと思います。

■金利上昇も一服
もう一つの金利上昇というマイナス要因はどうでしょうか?

これについても、円高と同様、「一服」といった感じでしょうか。
東京市場の株安によって日銀は「何らの予断も持っていない」といいながらも、やはり「早期」の利上げは難しくなっているでしょう。

■世界的規模でも株価下落
以上、円高要因と金利上昇の面について見てきましたが、この2点については、不安材料が減りましたが、反面、業績面ではマイナスが大きくなったといえるでしょう。

ところで、先週までなら、ここまでの考察である程度は判断できたのかも知れませんが、今週はこれに加えてもっと大きく世界的状況を見ておく必要が出てきているように思えます。
それを株式状況と商品市況の2点から見てみます。
(以下、続く)

円高局面ではどの株を買い、どれを売ればいいのか?

この間の円高の中で大きく下げた株のランク20位は以下のとおりです。
円高に弱い株


アルプス、NEC,デンソー、ソニーなど輸出関連、ハイテク株がやはり大きく下げているようです。

ちょっと毛色の変わったものについて少し以下にコメントを。

・三井造船…船舶部門の採算悪化が 売り材料となった。
・同和鉱業、東邦亜鉛、国際石開帝石…商品市況が緩んだためか。


一方、上昇した株もあります。
以下は上昇率上位20位です。
円高に強い株


こういう時はキッコーマン、キリン、三菱倉庫、電力、ガス、薬品などデフェンシブ業種がやはり強いようです。
これは円高局面では原材料の仕入れ価格が低下するために恩恵を受けるからです。

このリストをよく眺め記憶にとどめておきましょう。
そして円高局面が来たら、円高に強い株を買い、弱い株を売ることです。





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反転まじか?

東京市場はかなり厳しい状況になってきました。
日経平均は、とりあえず支持線となるかと思われた75日移動平均線をあっさり割ってしまいました。

同時に節目でもあり、強度の強い支持線となるだろうと思われていた16500円のラインも割ってしまい、後に残るのは2月下旬から3月上旬につけた16000~15500円くらいという厳しさです。

しかし、いくら何でももうそろそろ反転する頃なのでは。
週足騰落レシオで今日は66.7でしたが、これほどの低水準を記録したのは昨年4月以来のこと。
で、その日はというと今日と2日違いの4月18日(68.8)でした。

これほど似ているのなら今年もそろそろ反転が近づいている?

といって下落トレンドが上昇トレンドに変わるとは思えませんが。


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東京の市場の今後について

日経平均、新興株ともに大きく下げています。

まず日経平均の方は16900円あたりの支持線を割り込み、16601円まで下げましたが、これは3月22日前後までの戻りとなっています。

ジャスダックを見ると115の支持線を割り込み、112まで下げてしまいました。
これは2月20日前後まで戻ったことを意味します。マザーズもほぼ同様の下げでした。
その意味では新興株の下げの方がより深刻といえるかもしれません。

円が110円を割ることで日本企業の業績はかなりきついところになるだろうと11日にも書きましたが、実際に円は一時、109円台まで急上昇し、株式市場はこうした事態を受け大きく下落しました。

この急落は実はテクニカル的には数日前からジャスダック、マザーズなどの新興株に危険な感じが出ていました。
ジャスダックでいえば、チャートが下降フラッグとなっており、114あたりにあった支持線を割り込む恐れが出ていたことでした。

日経平均の方もまたこれによく似たチャートをしていましたが、上値抵抗線の傾斜が緩く、平行線に近いものだったので、状況は悪いにしても、これほど急速に下げるとは思っていませんでした。
しかし、12日の日経平均はそんな楽観を一気に打ち砕き、大きく下落したわけですが、この下げについて以下、3つの要因についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

■株価下落の最大要因としての円高

まず12日の急落の背景についてですが、まずはいうまでもなく円高です。

これについては旧ブログに書いたように、過去の日経平均の動きからいえることは、円が115円以上になるとハイテク・輸出関連を始めとして日経平均が下落する傾向があるということをまず再認識しておきたいと思います。
さらに多くの企業が1ドル=110円を損益分岐点においているという点も。

以上のことはドルー円チャートからしても明らかでしょう。
4月後半から円は急上昇し始め、20日前後には黄色信号(115円)が点り、先週金曜あたりからは赤信号(110円)が点灯している状況だということです。

以上のことからすれば日本株はかなり危険なところにあることは明らかでしょう。

そしてここで嫌でも確認しておかなければならないことは、今回の下げがただの下げではないということです。
株価は毎日上げたり下げたりしますが、その中の一日の下げということではないということです。
円高という構造的な背景を伴った下げであることをまずは厳しく見ておいた方がいいように思います。

私はこれまで「円高」と書いてきましたが、これははたして本当に「円高」なのでしょうか?
実は今回の「円高」は米国以外を調べてみると、そこでは円高になっていません。
ということはアメリカだけに対してのみ「円高」になっているということです。
これは米国が昨年からずっと続けてきた金利上昇がそろそろ打ち止めとの観測が強まったことで、
<日米金利差の縮小→比較的企業の業績も良い日本円へのマネー流入→円高>

こんな流れができたためと思われます。

■金利上昇
ゼロ金利政策の早期解除観測が広がり、金利は2%台に上昇しています。
いうまでもなく金利上昇は短期的には株安をもたらすので、円高・金利上昇という東京市場はダブル・パンチをもらったかたちになっています。

■NY市場の下落
NY市場はダウ、ナスダックともに急落しています。
インフレ懸念、さらにそこからさらなる金利上昇が株価を押さえているといってよいでしょう。
また悪循環だが、日本などアジアや欧州での株価低迷がよけいに米国市場を冷えさせる要因となっています。
米長期金利はすでに5%を超えているが、5%はPER株価収益率に直せば20倍のこと。
したがって、一般論ではあるが、長期金利の5%超えは株価から長期債権へ資金が流出していきやすい状況になっています。


以上、円高、金利上昇、米市場下落の3つの要素はそれぞれが緊密に関係し合っている。
だから、そうした状況に陥ったのはたんなる偶然というより、必然性があったと考えるべきでしょう。
そして、その必然性とは相場を冷えさせる要因が消えにくいことを示しています。

■今後について

では、いつまでこうしたトレンドが続くのか?

それを占うためには現在の動きのいくつかの点から見てみる必要があります。

①今の円買いがファンドによるもので実勢価格を超えてしまっているのではないかという判断が出始めていること。

②今回の円高ー株安で、早ければ6月にも日銀は金利上げに踏み切るのではないかといわれていた線が遠のくではないかということ。

③<米インフレ懸念→さらなる利上げ>はまだ続く可能性があること。

④日本企業の06.3期業績はトヨタがそうであったように円高により見込んでいた利益水準より低めに推移していること。

以上のことからすると、円高についてはもう少し進むかはしれないが、打ち止め感も同時に強まっているだろうから、それほど大きく上昇しないのではないかと期待したい。

金利上げについても今回の株安を受けて今、株が下落している最中に、つまり当面は行うことはないように思えること。

ただ「米国市場発の株安下落→東京市場も下落」という可能性はあり得る。

また円高リスクを日本企業の業績発表は帳消しにすることはできるだろうか?
これは円が110円を超えたことにより、業績がよほど改善されなければ、さらなる円高・株安を招くことになるでしょう。
業績が円高要因を吸収するか、円高要因が業績上昇分を帳消しにするかのどちらになるかは、もう少し見極める必要がありそうですが、ただ現時点では円高要因が業績上昇分を食い尽くしてしまう可能性が高くなっているのではないだろうか。

そして結局のところ株価はどうなるのか?

以上に見る限り、株価がたとえば月曜にも反転するということはあり得るが、それはテクニカル的な反転にすぎず、態勢としては下落トレンドに入ったと考えていいのではないでしょうか。
つまり今後、下値を17000円まで引き上げ、17500円を超えて上値を更新するまでは買いについては(一般的には)買いは控えた方がいいのでは。もちろん個別銘柄での買いはあり得るけれど。

そして株価は今後は16500円の75日移動平均線を下抜けなければ、それと25日移動平均線17200円の間に閉じ込められる可能性が出てきたのではないだろうか。


【後記】
最近、書くのがひどく苦手になっている。
たったこれだけの文を先週、木曜から書き続け、ようやくアップすることができた。
いつも書いているうちに状況が変わってしまうことが多く、そのために途中で書くのを放棄した文章の断片だけがたまっていく。

それでも残った言葉たちが少しは内容のあるものなら報われもするだろうが、それがまたゴミのような文章だとすると…。


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今日の市況とネット専業証券の今後

■今後の動向は今期決算が円高要因をどれだけ吸収できる数字となるかにかかっている

日経平均はまるで絵に描いたように終値ベースで17500円と16900円との間のボックス相場に入ってしまったようだ。
日経

110円を割るかもしれない円急騰の不安が続く間は、ハイテク、輸出関連株はさえないだろうだろうから、こんなときは内需株をしっかり持っていた方がいいようだ。

東証1部の騰落銘柄数は値上がり232、値下がり1408、売買代金は2兆8311億円と相変わらずさえなかったにも関わらず、証券、不動産、鉄鋼、鉱山、倉庫などが上げていることを見ても、今は内需で行くのが賢明だと思う。

■輸出関連企業の損益分岐点に近づいた円高

今日のニュースより。
「奥田経団連会長、急激な円高に懸念示す」トヨタばかりでなく多くの輸出関連企業の円高ボーダーラインは110円あたりが分水嶺になっていると思われるが、今日の円ードルは110円ちょうど。
これを超えると輸出、ハイテクは苦しくなる。

では内需関連は安心かといえば、そうともいえない。
確かに短期的には円高によって資金は内需関連株に流れ、しばらくの株高をもたらすかもしれないが、外需株の下落は日経平均を押し下げることになり、やがてそれは内需株にも影響してくる可能性の方が大きいと思う。

ここで外需下落が内需下落へと結びつくかどうかは、今すでに始まっている06.3期の決算発表の数字が円高デメリットをどれだけ吸収し得るのかにかかっていると思う。
ということでこれからも決算発表には注目していきたい。


■ネット証券は今後どうなるか?

野村証券のネット専業証券会社ジョインベストが手数料体系を発表した。
これを見ると、これまでネット証券大手でもっとも安かったイートレード証券より安くなっており、参入にかける意気込みが感じられる。

料金体系を見れば分かるように、野村がターゲットにしているのは一口100万円以下の小口投資家だろう。
しかし、この層はすでにどこかのネット専業証券会社に口座を持っているだろうから、今後は小口投資家をめぐってジョインベスト=野村とネット専用証券との争奪戦が始まると考えられる。

この戦いではネット専用証券会全体が苦しくなるだろう。
そして、そのことはすでに株価に表れている。

まずはイートレード証券
イートレ

続いて松井証券
松井

そしてマネックス証券
マネックス


以上のようにネット専業証券は苦しくなっているが、しかし中でももっとも苦しくなるのはイートレード証券あたりではないだろうか?

というのはイートレード証券は格安手数料だけに特化してきたきらいがあるからだ。

投資家はなじんできたツールを捨てることはななかできないが、手数料だけの違いなら躊躇なく証券会社を変えるだろう。
ここで面白いのはカブドットコム証券株の動きだ。
カブドット


野村證券やGMOのネット証券への参入が報じられた4月中旬以降、上で見たネット証券株が軒並み下げている中でカブドットコム証券だけが下げ渋っていることに注目したい。

私見だが、もし楽天証券が上場していたなら、ここもそうだったのではないだろうか。
というのはカブドットコム、楽天証券は手数料値下げよりもツールの充実に力を入れており、ここの投資家は手数料だけで他の証券会社に移ることはあまりないと考えられるからだ。

手数料競争の矢面に立つイートレードはこれからどうするのか?

さらに手数料を引き下げるのか、それともツール等を充実させていく道を選ぶのか。

ただ今回の野村の料金体系には、手数料の競争には負けないという意地のようなものも感じられる。だらか、もしイートレードが手数料引き下げだけに走れば(投資家は嬉しいとしても)、やがては自分の首を絞めることになるような気がする。
とすれば道はツールや使い勝手などの充実しかないように思うのだが…。

イートレード証券と野村との攻防には当分目が離せない。

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菱和ライフクリエイトに近づくな

今日の日経平均は円高を飲み込んで上昇しました。
ただ輸出関連はやはり厳しかったようです。逆に不動産、証券、金融など内需関連が大きく上昇しました。
そんな中で急落した不動産株がありました。
菱和ライフクリエイトです。
菱和ライフ


先日、このブログで「信用できない企業30社」というリストを出しましたが、そこでいいたかったことは株主の信頼を裏切るような企業は一度だけでなく、2度、3度と繰り返すことが多いので、そうした株は即売ってしまった方がいいということでした。

この考えは旧ブログでも書いており、そこでは私自身が被害をこうむった企業を挙げて記事を書きました。
そこでは伏字ながら4社ほどを挙げていますが、その中で最も悪質と思われたものが菱和ライフクリエイトでした。
こうした悪質企業についてはいつか記事としてまとめたいと思っていたところに今日のニュースだったので驚きました。

菱和ライフの社長が不動産の虚偽申請をめぐって暴力団幹部といっしょに逮捕されたという記事です。

私がこの会社を信用できないと思ったのは、まず株主にしつこくマンション購入のちらしを送ってくるということがありました。
しかし、これはまだ我慢できましたが、許せなかったのは2004年8月の急落に際し、明らかにインサイダーがあったことでした。

株価が急に下げ始めたと思ったら、その翌日に業績下方修正の発表があったのでした。
これは、やはりこのブログで取り上げたUSEN、インデックスとまったく同じケースでした。

この2社が今後どうなるかは分かりませんが、用心に越したことはないでしょう。

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ボブ・マーリーとエルビス・プレスリーはどのように生まれか

ボブ・マーリーが死の1年前にアメリカで行ったコンサート・フィルムを見た。
レゲエのことはよく知らないが、ボブ・マーリーの音楽はジミークリフと比べると、より政治的でより宗教的な感じがする。


ジミー・クリフの方が好きという人もいるだろう。
それは映画『ハーダー・ゼイ・カム』のせいもあるだろうけれど、その音楽がロックに近く、その分、分かりやすいということもあるかもしれない。

的外れかもしれないが、ジミークリフがマイルス・デイビスなら80年前後のボブ・マーリーは『至上の愛』のコルトレーンを想起させる。

ボブ・マーリーを世界的に進出させるきっかけになったのはイギリスでのレコーディングだったが、そこでは彼らの音楽に少しロック風に色づけしたと当時の録音関係者がいっていた。

続いて見たエルビス・プレスリー初期のレコーディングに立ち会った関係者の記録フィルムで面白かったのは、最初、白人音楽の最たるカントリー・ソングをメインとしていたエルビス・プレスリーが黒人音楽であるリズム&ブルース的要素を取り入れることで全米ヒットにつながっていったのではないかといっていることだった。

この二人のミュージシャンのことから、まず思ったのはレゲエといい、ロックンロールというジャンルというのはあまり意味がないのではないかということ。

ボブ・マーリーの音楽があり、プレスリーの音楽がある。それでいい、というかそれしかないのではないか。

本当の音楽は常にあるミュージシャンだけに属するものであり、それは独特のメロディーラインやコードやリズムから成り立っているといえるが、歌に伴う声やリズムのずれなど還元しきれないある全体的なものが彼の音楽を形作っており、これがオリジナリティとなる。

だから真の音楽は常に独特(unique)であり、新しいものでなければならない。

では新しいものとは何か、あるいはそれはどこから来るのか。

それは、まったく未知のどこかからやってくるのではなく、ある既知のいくつかのものが融合、あるいは刺激し合うことによって生まれるものらしい。


ジャマイカ音楽とロックとの出会い。カントリーソングとリズム&ブルースとの出会いというように。


そして、これは音楽に限ることではないだろう。


アンドレ・ブルトンがシュルレアリスム精神の元祖に挙げたロートレアモンの詩の一節、

「手術台の上のミシンと蝙蝠(こうもり)傘の出会い」


これは新しさというものの起源を語っているのかも知れない。



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リリー・フランキーの『東京タワー』を読む

読み始めてすぐに思ったことは、この作者は長編小説というものを分かっていないのではないだろうかということだった。
単行本で400ページを超える小説なら長編小説に分類されるだろう『東京タワー』という小説は、どうみても長編小説の体をなしていないからだ。
たとえば日記や随筆をどんなに長く書き続けようと、それは長編小説とはならないように。

『東京タワー』という小説とは、作者自身の過去についての、とりわけ母親についての記憶を生起した時間順にいくつかに分類しながら記述していったもので、そこには当然再構成という作為は含まれているものの、長編小説として構成されたものではなく、文章の量が多かったために長編になったという趣の小説というのが、最初の10ページほどを読んだあたりでの感想だった。

しかし、もう少し読み進むと、この小説は長編小説はおろか、小説と呼べるものなのだろうかという気にもなってきた。

こんなことをいえばこの小説の愛読者は「それはいったいどういう意味だ」と怒るだろうし、この本の表紙でこの小説を絶賛している全国の本屋さんたちも敵に回すことになるだろうから、これについてはあまりとやかく言う気はない。
それに本屋の店頭に並べられている大半の小説がすでにそうなのだから、今さらこんなことをいっても仕方ないのだが。

ただ、ではお前がいう「小説とは何か?」という反論に答える代わりに小説というものを以下に示しておこうかとは思う。


「…人は皆、死んで遠くなるのではなくて、遠くなって死ぬものだ、と親を亡くした人がつぶやいた。それは遠隔の地とか、別居とか、入院とか、そういう事情とは本来、あまり関わりのないことなのかもしれない、とそう話す本人は世話をかなりぎりぎりまで、拠ん所なく、自宅でしたらしい。日々、一人の病気に家中が振りまわされ、それが幾月も続いて、ようやく病人の根(こん)が折れ、ちょうどそれと同時に家の者の力も尽きた感じで、入院の運びとなった。それを境に病人は静かになり、看護婦や付添婦にも手間がかからないと言われ、家の者にとっても、一年ほど前の日常に復したかたちの生活に、日は妙にひっそりと、それでいてなにか寝起きのあらわなというか、者を喰うのもつましくなまなましく、ひたすら明けては暮れるというふうに流れた。最後の夜にはひと気ない病院の廊下を足音ひそめて往き来する家の者の顔が、血のつながらない夫婦まで、同じような骨相をぼってりと剥いていた。だから仕舞いまで病人の身近にいてつぶさに苦労したといえるほどのものであるのに、四十九日が近づいて、ある日、家の主人(あるじ)はふと、親の死をその時になって初めて、しかも遠くから知らされた、思い返そうとすると前後のひと月ばかりの間が、真っ白とはいわないが、いたずらにあざやかなばかりで遠い像のようになった、そんな心地にひきこまれたと。
(古井由吉『仮往生伝試文』)

小説家が書いた文を小説というのか、小説と呼ぶしかない文を書いた人を小説家というのか。

上の引用文でいえば、初めの方の文は確かに作者の統御の下に置かれ書かれているが、後半になるにつれて文の文字や音や意味などつらなりが次の文を生み出していく様がよく見える。そこでは作者は文章に隷属する筆記者にすぎない。

『東京タワー』はエンターテイメント小説であって、古井由吉の小説と比較するのは無理があるというなら最近読んだ本の次の一文はどうか。


「享保年間のごく始めのころ、江戸の町で、俗に『手拭心中』と呼ばれる心中が、一年半ほどのあいだに四件続いたことがある。
四件とも、互いの手を手拭で縛り、離れないようにして水中へ投身したもので、うち三件は首尾良くふたりとも死んだが、最後の一件だけは飛び込んだ拍子に手拭がほどけて、思わず水をかいて泳いでしまった男の方が助かった。生き残った男は、流行(はやり)の手拭など使わずに、心中のならいに従ってしごきで手を縛っておけば、自分だけこんな生き恥をさらすことにはならなんだと大いに悔やみ、助けた者の涙を誘ったという。」
(宮部みゆき『あやし』)


これは確かにエンターテイメントではあるけれど、あるリズムがしっかりと刻まれており、そのリズムによって、この小説が短編小説であること、そしてそれが今、ここから開始されるということを高らかに宣言している。



昔風の言葉でいえば、「文体」というものが『東京タワー』に希薄であることが、良いことか悪いことかは知らないが、ただそれが物足りなさを感じさせるものとなっていることだけは確かだ。


そんなことを思いながら読み進んでいたのだが、中盤以降、「オカン」の死に焦点を合わせ、一気にそこだけに収束していくあたりから物語に引き込まれていき、何度か涙を流しながら読み終えた。

そして、この小説は人に薦めていい小説ではないかと思った。
この小説はいかに人生を生きるべきか、そしてどう生きてはいけないのかを教えてくれる教養小説である。
生きる中でもっとも重要な位置を占めるであろう人との関係、そしてお金というものとどうつきあえばいいのか、この小説から学ぶことがたくさん書かれているからである。
そういう意味でこの小説を推薦したい。

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5月1日市況

先週土曜に日経平均について「16850円あたりが下値抵抗線になってきた」と書きましたが、今日5月1日の日経平均の動きは、その範囲にとどまっているといえるでしょう。

こうした動きの無さは大型連休前、業績発表前ということによると思いますが、とすればしばらくは大きな動きにはならないような状況になっているかと思います。

しかし、もう一方では、以下のような不安材料もあります。

①17000円前後をかろうじて保っているが、25日移動平均線のサポートを割ってしまっていること。

②売買代金が4月21日をピークとして再び細ってきており、5月1日はわずかではあるが、2兆円を割り込んでしまった。
2兆円を割ったのは3月24日以来のこと。

このことから、下落する要素もあることを抑えておく必要があるかと思います。

また外部環境としても、

③円が急騰しており、1月につけた114円を超え、113円まで来ている。

④米ダウ、ナスダック、ともに下落していること。

も考慮しておきたいと思います。


■個別銘柄メモ

・東芝が続騰。
2006年3月期の連結決算は、フラッシュメモリーの好調などを受けて営業利益が前期比べ55%増の2406億円とした上に、今期の業績見通しも市場予想を上回るものだったことから続騰しています。
野村證券の「3」から「2」への投資判断も追い風に。

・TDKが4日続伸
みずほが「3」から「1」に格上げしたほか、UBSでも「BUY」に格上げ。
新光が「2」から「1」に2段階格上げしているほか、CSも「アウトパフォーム」格上げで目標株価も9400円から11200円に引き上げている。


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信用できない企業30社

■30社のリスト

4月24日の記事で私はUSEN、インデックスの問題を指摘し、もしそうした怪しい株を持っていたら即売るへきだと書きました。
それは、露呈した不正は氷山の一角であることが多く、経営陣が替わらない限り、同じような不正がこれからも繰り返される可能性が大きいからです。
雪印や三菱自動車などがそうでした。

下方修正、上方修正も同じです。
下方修正を出す企業は繰り返し下方修正を出しやすく、上方修正を出す企業は何度も上方修正を繰り返すパターンが多いようです。

下の表は下方修正を繰り返している企業の一覧です。
信用できない企業30社

(資料「週刊ダイヤモンド 4/22号」)

まず、これらの企業は過去5決算期の売上高をすべて下方修正しています。
たとえば第1位のアルゼの過去5期の売上高修正率は以下のとおりでした。

 前期 -69.2%
2期前 -50.5%
3期前  -7.2%
4期前 -52.1%
5期前 -10.4%

過去5期の決算発表のすべてにおいて下方修正をしているのですから、ある意味ではすごい会社ともいえますが。

先に上げた5期分の修正率を足して5で割ると平均が出ますが、その数値がリストの「売上高平均修正率」です。

このリストは「業績予想が信用ならない会社ランキング」と名づけられていますが、このリストが有益と思われるのは、

「下方修正→株価が下落しやすい→買わない方がいい」という連想が働くからでしょう。

しかし、これは本当なのでしょうか?
確かに下方修正を繰り返す企業は信頼できないので、買い手が逃げやすい。だから株価が低迷しやすいとは一般的にはいえそうです。
しかし、長期的にはそれは真実だとしても、株価は常に企業の信頼性に比例しているとはいえないでしょう。

そこで、これを見るために、これらの企業の今年に入ってからの変化率(1月第1週の終値と4月第5週の終値との変化率)を出してみることにしました。
それが表右端の「株価変化率」です。

■「信用できない企業」の株価は本当に下げやすいのか?

その結果、分かったことをいくつか以下にまとめてみます。

①30社の内、上昇したのはわずか4銘柄(13.3%)、下落したものは26社だった。

②30社の株価変化率はー12.6%だった。これは日経平均の+2.9%はもとより、ジャスダック・インデックス平均のー12.4%よりも低いものだった。

③平均値を押し上げるのに貢献したのはコモンウェルスと鈴木工務店の2社。
前者は利益をマイナスを縮めていること、後者は今期よりの黒転と、07.3期の好利益が好感されているためと思われるが、この2社の株価上昇率を差し引けば、その平均値は-18.2%まで下がる。

④売上平均修正率と株価変化率との相関関係についてはデータ数の関係から調べなかったが、売上平均修正率がー20%以下のものと、それ以上のものとを比較してみた結果は次のようになった。

売上平均修正率がー20%以下…平均株価変化率は-14.9%
売上平均修正率がー20%以上…平均株価変化率は-11.1%

⑤市場別では多かった順にジャスダック(13社)、東証2部(7社)、大証2部(7社)が目立った。これらの市場の未成熟さが浮き彫りになった感がある。

■とりあえずの結論

以上のことから、連続して下方修正する企業の株価はおおまかではあるけれど下げやすいことが分かったと思います。

だから、こうした企業の株を保有していた場合は即売ってしまうのがいいかと思います。
中には「上がることもあるので、待った方がいいのでは?」という人もいるでしょう。
確かにそれはあり得るでしょう。

しかし上の表を見ても分かるように、下げる可能性の方が大きいでしょう。

損切りはつらいものかもしれませんが、売ったことで得た資金を、今度は下げにくい株に投資すればよいのです。
今、持っている株を持ち続けることで今後得られそうな利益と、それを売って新たに買おうとする株から得られそうな利益を比較してみれば、自分がどうすればいいかが決まるでしょう。


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